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マー君を観るためにNYへ一人旅

 時は経ち、2018年。夏休みを使い、マー君を観に行こう!(ブロードウェイも観たかった)と勇気をふりしぼり1人でニューヨークへ。初の1人海外旅行です。地図を片手に地下鉄に乗り、ヤンキースタジアムへ。間違った方向へ行ってしまい、こわい道に出てしまったり、球場で当日券を買ったにもかかわらず、この券じゃ入れないと言われるなど、トラブルに遭いながらも、なんとかヤンキースタジアムの外野席にたどり着きました。

©袴田彩会

 正直、日本語がまったく通じない環境でトラブルが続き、外野席に着いてもイケイケの外国人ファンだらけ……心が疲弊していました。

 しかし試合が始まり、田中投手が登場。その姿を見た瞬間、なんだか胸が熱くなり、一気に救われたような気持ちになりました。あんな巨大なスタジアムの真ん中で投げている姿。鳥肌が立ち、感動もしましたが、何より私も頑張ろう!といったようなパワーを一番もらった気がしました。ニューヨークで過ごした8日間で、完全に私のアナザースカイはニューヨークです。ありがとう、マー君。

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 そんなマー君が帰ってくる。なんだかずっと信じられないような気持ちでいましたが、入団会見でイーグルスのユニフォームに袖を通した時、やはり蘇るあの記憶。

 震災後、嶋選手の「見せましょう野球の底力を」から始まり、田中投手の「今年の主役は俺たち楽天だ!」という2013年のスタート。

 銀次、枡田選手の同期コンビの活躍、松井稼頭央さんのスーパープレー、岡島、島内選手の台頭! 聖澤選手の続く無失策! よくアベックHRを打ってくれた頼れる助っ人マギー、AJ。CSで藤田選手が足に死球を受け泣きながら下がっていく姿。あれは一緒に泣いたなぁ。嶋選手の勝負強さ。ルーキー則本投手の力投。日本一を決める試合、星野監督が田中!と球審に伝えた場面。全てがドラマティック。そしてなんといっても田中投手、無傷の24連勝。これがあってこその日本一でした。

 またイーグルスのユニフォームを着て投げる姿が見られるなんて、感無量です。田中投手は実績のある素晴らしい投手、でもそれだけではなくて、東北のファンにとっては、震災後、やっと嬉し涙を流させてくれた、勇気、感動を与えてくれた英雄なんです。

 震災から10年。あの24連勝、あの伝説をもう一度とは言いません。仙台で投げてくれることに意味があるから!! また東北を熱くしてくれそうだ! ワクワクが止まらない!!!

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