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眞子さまの結婚一時金1億5000万円は高いのか 皇族たちの「品位ある生活」にかかる“お金”の実情

『天皇家の家計簿』より #2

note

 眞子さまと小室さんの結婚の是非はいったん置くとして、この問題が皇族たちの懐事情や生活に対する関心を喚起させたことは間違いない。

 結論から言えば、内親王である眞子さまが結婚される際には、1億5250万円を上限とする一時金が支給されることはほぼ確実だ。

年間915万円の「皇族費」

「皇族は税金で暮らしている」―その言説は、ある意味で真実だ。

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 天皇・上皇・内廷にある皇族の日常の費用である内廷費、また各宮家の皇族に対し、品位保持のために支出される皇族費の原資は税金であり、皇族たちの「品位ある生活」は、法によって守られているといえる。

 もっとも、皇族は権利や自由が一般の国民と比べ大きく制限されている面もあり、また現在の皇族たちが、法で定められた内廷費、皇族費の受け取りを自ら辞退することは現実問題として難しいことから、「好きに生きたいのであれば税金に頼った生活をするな」とまでいうのは、酷な意見と考える人も多い。

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 眞子さまの生活について、具体的に見ていこう。

 現在(2020年12月)、結婚前の眞子さまに直接支給されている皇族費は年間915万円。ちなみに秋篠宮家全体では1億2810万円となる。これは、前述したように「皇族としての品位保持」(皇室経済法第6条)のために支給される。なお、皇族費は非課税である。この金額には公務に必要な経費などは含まれない。

 内訳は次の通り。

 ◎秋篠宮さま…… 9150万円

 ◎紀子さま……… 1525万円

 ◎眞子さま………… 915万円

 ◎佳子さま………… 915万円

 ◎悠仁さま………… 305万円

(合計1億2810万円)

 2019年以前まで、秋篠宮さまの皇族費は定額の3050万円だった。その後、皇嗣の立場となってから、皇室典範特例法により金額が3倍の9150万円に上がっている。

©文藝春秋

 紀子さまは3050万円の2分の1、眞子さまと佳子さまは10分の3相当、そして未成年の悠仁さまは10分の1相当となっている。

 眞子さまは、東京大学総合研究博物館と日本郵便が共同運営する博物館「インターメディアテク」に特任研究員として勤務しているが、公務との兼ね合いもあり、出勤するのは週に3日ほどで、報酬は受け取っていないと報道されている。

 眞子さま、そして秋篠宮家全体の現在の生活基盤が「皇族費」によって支えられていることは間違いない。

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