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眞子さまの結婚一時金1億5000万円は高いのか 皇族たちの「品位ある生活」にかかる“お金”の実情

『天皇家の家計簿』より #2

note

黒田清子さんが購入した「億ション」

 皇族としての品位を保つためのポイントは「衣食住」だ。特に「住」に関しては、品位を求めれば高額なコストがかかってくる。

 2005年に結婚した黒田清子さんの場合、翌年春に東京・目白に新築高級マンションを購入した。広さは約110平方メートルで、当時の価格は約1億円。赤外線センサーが張り巡らされ、住人であっても居住階以外の停止は制限される万全のセキュリティが売りだ。

黒田清子さん ©JMPA

 約3分の2を清子さんが現金で支払い、残りを黒田慶樹さんがローンで支払う形にしたと報道されているが、都庁の幹部である黒田さんにとって3000万円ほどのローンは無理のない金額だっただろう。

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 黒田さんは自分自身で車を運転し、ポイントカードを活用するなど庶民的な生活ぶりで知られる。また清子さんも気さくな人柄で、自ら近くのスーパーで買い物をする姿がよく目撃されている。しかし、住居に関しては、他の皇族との交流、セキュリティの問題から「安アパート」というわけにはいかない。どうしても「億ション」に近い物件を探さざるを得ないのである。

写真はイメージです ©iStock.com

 2019年には、生前退位前の天皇皇后両陛下が、黒田家の自宅マンションをお忍びで訪問(といっても事前にテレビカメラが待ち受け大きく報道されたが)したこともあった。そうなると、新居は「天皇陛下を迎えることができる」クオリティが求められる。

「民間人と結婚した皇族女性の住居に関してセキュリティを重視する方針は、ある事件がきっかけだったと言われています」

 と大手通信社の皇室担当記者が語る。