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第7世代の“ド真ん中”四千頭身がぶっちゃけた「実は言うほど手応えはなくて…」 リアルな本音と今後の不安

四千頭身インタビュー#1

2021/02/17

――確かに四千頭身がテレビに出始めた頃の『頭取りゲーム』や『ドライブ』のネタは、後半にテンポアップが求められる賞レース用の漫才へのアンチテーゼもあって、衝撃的でした。それだけインパクトがあったんだと思います。ネタは主に後藤さんが書いているんですよね?

都築 基本的には後藤くんが書いたもので、9割はそのまま、残りの1割に修正を入れていく感じです。

後藤 結構、勝手にボケたりしてるよね。

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石橋 最初のうちはそういうこともしていましたけど、だんだんちょっと足すくらいになってきて。いまは基本的に出来上がったものを受け取る的な感じになっていますね。

後藤 あんまりずっとネタを考えている感じではないんですよね。考えながら書けないんですよ、僕。ある程度頭でまとめて、家で書き出す感じかなぁ。ぼんやり常に考えているようなイメージで。インスピレーション待ちです。

 

『M-1』などの賞レースには複雑な思いが…

――いまは漫才、コントふくめて芸人さんの活躍の場もいろいろあります。四千頭身が目指す活躍の場はどこなんでしょう。『M-1』などの賞レースへの思い入れもありますか?

石橋 僕は『M-1』が好きでこの世界に入ったので、そこへの思い入れは強いです。2019年の『M-1』では準決勝まで行けたので、なんとか決勝の歴史に自分たちがいけたらいいなというのは思っています。まだトリオでの決勝進出者っていないので、去年(同じトリオの)GAGさんが準々決勝で落ちた時、ガッツポーズしましたから(笑)。

都築 正直、僕はそんなに『M-1』を見ないで育ってきたので…。ただ、もちろん出たら勝ちたいですし、決勝とかに残れたら「この先、楽だろうな」とは思います。『M-1』の決勝って、やっぱりとんでもないんですよ。決勝で最下位だった組の「ビリいじり」とかあるじゃないですか。でも、それでも10位なんですよ。そこに来るまでに負けている組が何千組といて、だからこそ決勝の舞台に立てたら、ある程度の技術とかの保証がされるわけじゃないですか。そうなるとトーク番組とかに出ても、聞く側の受け取り方が変わると思うんです。そうするとすごくやりやすくなるので、決勝にいったという事実があれば大きいとは思います。ただ、それが難しいんですけどね。

 

後藤 漫才に関しては相方2人の考え方が全然違うんですよ。そんな2人に挟まれて、ネタを書くのは僕っていう。なんなんだろうと思いますね(笑)。個人的にはもちろん『M-1』獲れるなら獲りたいですけど…。まぁ正直、ハードルは高いだろうなと思っているんで。

都築 そうなんだよね。そりゃ僕だって獲りたいかと言われれば獲りたいですよ、漫才やっているからには。でも、形が向いていないんですよね、根本的に。

後藤 これまでは漫才のネタが賞レース向きではなかったというか。ツッコミの声も小さいし。今年の『M-1』決勝見て思いましたけど、お笑いは音量です(笑)。

都築 賞レースに向いてるスタイルやネタが見つかったら、もちろん勝負したいです。ただ、なかなか合わせに行くのは難しいですし、だからと言って「自分たちの好きなものをやって勝てるのか」って言うと「うーん…」という感じですね、現状は。