後藤 戻れる場所があるのはいいことだと思いますけどね。最近は土佐兄弟さんとかSNSでバズってテレビに…というパターンもないわけではないので。
都築 YouTubeもチャンネルが存在してて、それがちゃんと更新されていることは大事だと思うんですよ。ただ、ネットで人気になってテレビに参戦しても、それを使って面白いことってやりにくい気がしていて。結局SNSで話題になるものって、こっちのコントロールとは関係なく勝手にバズったものなので、その作品で完結しちゃっているんです。
そうなるともう、ネタにするにしてもアンチコメントを探したりするしかないんですよ。でも、そういうアンチコメントの話をテレビで話しても、「基本的には人気なんでしょ?」ってポップに受け止められることが多くて。「これで笑いは取れないな」って思っちゃったんですよね。結局、「何万回、再生されました!」っていう事実を言うしかできなくて、あんまり笑いに結びつかなかった。やり方がある人はたくさんいるんでしょうけど、僕は個人的に上手くできなかったので。
今年後藤が出てみたい番組は…
――なるほど。テレビとYouTubeの関係性もこれから時代に合わせて変わってくるのかもしれませんね。2021年は四千頭身としてどういう風にやっていきたいですか?
都築 やっぱりまだ四千頭身=後藤くんのチームなので、ちゃんと個人の活躍も見てもらえるようになったらいいですね。そういう風になるための準備期間というか、助走がつく1年にしたいです。
石橋 僕は出る番組で1つでも笑いを取ることからかなと。とにかく頂いた仕事をしっかりやって、2人になんとか食らい付いていく形ですね。
後藤 都築くんも1人での仕事が増えはじめているんで、負けないように僕も1人でたくさん出ていきたいと思います。
都築 出てみたい番組とかあるの?
後藤 うーん…バス旅かな。
一同 バス?
後藤 前に1回テレビの企画で、外国人の女性2人と山口県にふぐ食いにいったんですよ。その時がすごく楽しかったんで、ああいうの、またやりたいですね。
――後藤さんは『人志松本のすべらない話』とか『IPPONグランプリ』とか、ゴリゴリのお笑い番組も出ていましたけど…?
後藤 あ、あの辺はもう大丈夫です(笑)。
都築 とりあえず1回経験できたしな…。あれは「1回出られた」ということが一番大事なので。
後藤 またオファーをいただければ全力で頑張りますけど、好き勝手言われるからなぁ…。ちょっといまはまだいいかもしれないです(笑)。
写真撮影=文藝春秋/山元茂樹
四千頭身/都築拓紀(ボケ担当)と後藤拓実(ツッコミ担当)、石橋遼大(ボケ担当)のトリオ。都築は1997年3月20日茨城県出身。後藤は1997年2月6日岩手県出身。石橋は1996年9月13日東京都出身。ワタナベコメディスクールの同期生で、紆余曲折を経て2016年に結成。
「脱力系漫才」とも呼ばれる独特な世界観でブレイク。『M-1グランプリ』では19年に準決勝進出。『キングオブコント』は18年に準々決勝進出。最近は日テレ系『有吉の壁』など地上波バラエティ番組でも活躍中。