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「子どもも欲しい。親子で『バカ殿様』をやるのが夢なんだ」志村けんが愛弟子に語っていた結婚観

先行公開『我が師・志村けん 僕が「笑いの王様」から学んだこと』#3

付き合っている女性にも「俺は寝室のドアに信号機を…」

 自宅でコントと真剣に向き合う時間は、志村さんには絶対に必要だったはずです。ですから、1人の時間が欲しいという気持ちは僕にもわかります。でも、同居している女性には信号機なんて嫌だろうなあ、とも思います。

「俺は寝室のドアに信号機をつけたいんだよ」

志村けんさん ©️文藝春秋

 あるとき、志村さんはお付き合いしている女性の前でそう言って、自分が理想とする結婚生活について話し始めました。なんとなく微妙な空気になっていきましたが、なおも志村さんは言いました。

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「結婚しても、俺は家にはまっすぐ帰らないで飲みに行く。まっすぐ家に帰る俺なんて、お前は嫌だろ?」

 突然振られて動揺する僕。リアクションに困って、

「まあ……飲みに行かない志村さんは、ちょっと想像できないです……」

 と小声で答えたのですが、その女性から怒りの視線がこちらに向けられている気配をひしひしと感じました。

我が師・志村けん 僕が「笑いの王様」から学んだこと

乾き亭 げそ太郎

集英社インターナショナル

2021年2月26日 発売

「子どもも欲しい。親子で『バカ殿様』をやるのが夢なんだ」志村けんが愛弟子に語っていた結婚観

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