昨年末に吉本興業を退所した、オリエンタルラジオの藤森慎吾さん。相方の中田敦彦さんは家族でシンガポールに移住したが、コンビとしての活動は継続するという。

 そんな藤森さんが、2003年のオリラジの結成、「武勇伝」のネタや「チャラ男」キャラでのブレイクなど、半生を振り返った書籍『PRIDELESS(プレイドレス) 受け入れるが正解』が話題だ。「こだわらない 逆らわない 競わない 諦めない」という気取らない考え方の理由や、今後の芸能生活について話を聞いた。(全2回中の1回目。後編を読む)

藤森慎吾さん

退所してマネージャーの存在のありがたさを実感

――年末に吉本興業を「退所」。以来、環境はかなり変わりましたか?

ADVERTISEMENT

 誰もマネジメントしてくれなくなって、今は何から何まで自分でやらなくちゃいけないんですよ。マネージャーという存在のありがたさと、やってくれていた仕事の膨大さに気づいて愕然としてますね。

 まだマネージャーをつけていないので、事務はすべて自分でしてます。いやあ大変ですよね、こういうの。やったことない作業ばかりだし。

――中でもいちばんつらいのは?

 やっぱりスケジュール管理かな。先方との日程調整ってこんなに面倒なものなのかと。加減がわからずつい予定を詰め込み過ぎちゃったりもして、そうするとだんだんスケジュール帳を開きたくなくなってくる。自分で組んだ予定のはずなのに、朝その日のぎっしりなスケジュールを確認したとたん、「全部忘れてなかったことにしちまおうかな」と思うこともあります。

僕がマネージャーの仕事の中身を理解しておかないと

『PRIDELESS(プライドレス) 受け入れるが正解』(藤森慎吾 著)

――本当にすべてを自分でこなしているのですね。

 そうですよ、いまのところは。放送系の仕事だったらオファーを受諾する前に、同じ時間帯に他局に出ていないかどうかという、いわゆる「裏被り」の確認も自分でしてます。請求書は提出期限を確認して、Excelでつくっておいた雛形に必要事項を打ち込んで、PDFで書き出して先方へ送ってますね。

 記事とともに載せるのでプロフィール写真くださいと言われれば、宣材写真のデータをお送りしたり。そういえば、写真や映像の二次使用の許諾問い合わせもよく来るなあ。

 ようやくひと通り、マネージャーの仕事の全体像が把握できてきたところです。この先は早めにどなたかにお任せするつもりですけど、その前に僕が仕事の中身を理解しておかないとと思って。