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女子バレーは韓国も日本も人間関係トラブルの宝庫 竹下佳江、メグカナ、木村沙織…

2021/02/27
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イ姉妹の問題も、現在進行形のトラブルがきっかけ

 韓国で10年前の「いじめ」の告発がこのタイミングで起きたのも、もとをたどればイ姉妹が「所属チームでいじめを受けている」という不満をSNSに書き込んだのがきっかけだった。昨年6月に、姉妹が所属するピンクスパイダーズに加入した“韓国女子バレー界の至宝”と呼ばれるキム・ヨンギョンと、それまでエースだったイ姉妹の間でチームの覇権争いが起きていたのだ。

「韓国の至宝」キムヨンギョン ©AFLO

 しかし、当のイ姉妹に中学時代にいじめられていた被害者にしてみれば「いまさらお前らが被害者ヅラするのは許せない」というところだったのだろう。

 女子バレー界に存在するいじめの連鎖が、今回表に出たものだけですべてだと考えるのは無理がある。まだ日の目を見ていなくても、地面の下には不発弾が無限に埋まっているのだ。

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新鍋理沙 ©JMPA

 中田久美監督率いる現在の女子日本代表チームについて、幸いにも人間関係でモメているという話は聞かない。2月22日に発表された24人のメンバーを見ても「なぜかあの人がいない」というような違和感はない。とはいえ、気の強いアスリートたちが集まるチームの運営が一筋縄でいく保証も全くない。

 この中の誰かが、後に「実はあの頃……」と暴露せねばならなくなる状況にならないことを祈るばかりだ。

女子バレーは韓国も日本も人間関係トラブルの宝庫 竹下佳江、メグカナ、木村沙織…

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