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アジア人は黄ばんだ白髪 

 グレイヘアというと、白人のおばあちゃんのような、ロマンスグレーの真っ白な白髪をイメージする方も多いと思います。 

カルメン・デロリフィチェさん (筆者提供)

 ですがアジア人の場合、素のままの白髪は黄色味がかった白になるため、くすんで見えやすいのです。

 あらゆる物の色は、赤(マゼンタ)、青(シアン)、黄色(イエロー)の3色の組み合わせで造られており、髪の毛も肌の色も、赤青黄の配分でできています。 

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 白人の髪や肌は青色が多く赤色が少ないケースが多いのに対して、東洋人は髪や肌が赤みがかっていたり、黄色がかっている人が多いです。白髪になった髪にもこの色素の傾向が残っているため、アジア人の白髪は黄色味がかった白になります。 

 黄色い白を青みがかった白に見せるには、ヘアカラーが役に立ちます。紫を、紫に見えないくらいの微量、白髪に配合することで、色彩学の『補色の関係』によって、お互いを相殺して青白く見せることができます。 

グレイヘアになるまで、どうする? 

 一度白髪染めした部分は、基本的には黒い色素が抜け落ちることがありません。ですので、グレイヘアにするには、既に染まった黒髪の部分を切り落とすまでの時間がかかります。 

 エイッ!と剃毛するわけにもいかないので、多くの方は白髪染めを止めて、根元だけ白い状態で長く過ごさなければなりません。 

 髪の毛は一ヶ月に1cm強伸びています。例えばボブスタイルほどの長さだと、根元から先までの髪の長さは大体15~20cmぐらい。大方生え変わるのに1年半~2年程の期間を要します。 

 その間の根元を不自然に見せないために、ヘアマニキュア(酸性カラー)で一時的に色を補っていく方法があります。 

 ヘアマニキュアは髪の表面をコーティングすることで着色するもので、髪の中に浸透することがなく、少しずつ色が取れていく特性があります。時間が経つと段々と染めた色が薄くなっていくので、グレイヘアへ徐々に移行できるのです。 

グレイヘアに移行する際は、徐々に色が抜けるヘアマニキュアがおすすめだ(筆者提供)

 実は、すでに染めてしまった黒髪部分を明るくするなど、グレイヘアへの移行は他にも方法があります。グレイヘアにする気持ちが固まった時には美容師さんに相談して、長いスパンで計画的に道案内してもらうことをお勧めします。