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東海道線に107年ぶりに誕生する“ナゾの新駅”には何がある? 白亜の建物、巨大な更地…

2021/03/18
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乗降客数の想定は1日約65000人

 鉄道マニアにも知られていない村岡新駅の前途多難ぶりを感じながらさらに歩くと、線路をまたぐ陸橋があった。

 その上から藤沢駅方面を眺めてみると、中央あたりに敷設された古いレールが見える。かつての貨物用の線路がそのまま放置されているもので、これをはずせば島式ホームを設置することができそうだ。

線路に掛けられた、なかなか年季の入った陸橋。こう見えて車も通ることが可能で、意外と交通量も激しい。
右から2番めの中途半端に放置された線路が、かつての貨物線のレールだったようだ。ここを撤去すれば島型ホームが設置できそうだ。

 陸橋を降りて少し歩くと、「十二天公園」があり、そこに子供連れで来ていた主婦の方に話を聞いてみた。

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「駅ができるという話は聞きました。でも、正直言って利用しないと思いますね…。私の家はもっと藤沢寄りなんですけど、このあたりは静かなので、それが気に入ってよく遊びにきてるんです。なので、新駅ができて賑やかになったら逆に来なくなると思います」

新駅予定地とされる場所には、テニスコートが設置されていた。奥にはフットサルコートも。

 計画によると、新駅の乗降客数の想定は1日約65000人という。現地周辺を見て回ったところ、正直言ってこの場所にそんなに人が来るとは思えない。

 営業開始となる2032年には、周辺住民から大歓迎となっているのだろうか。

素鞠清志郎/清談社

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