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妻がいるのに2股、既婚者ハンター、とにかくモテる魔性のメス…… 水族館職員が暴露する「ペンギンの惚れっぽすぎる日常」

妻がいるのに2股、既婚者ハンター、とにかくモテる魔性のメス…… 水族館職員が暴露する「ペンギンの惚れっぽすぎる日常」

2021/04/04

メスを虜にする“すみだのドンファン”

 元祖であるすみだ水族館のペンギン相関図をじっと見ていると、あることに気が付く。特定のペンギンに“ハート”が集中していることがあるのだ。これはもしや、モテモテペンギン? すみだ水族館広報の山口さんは「ペンギンの場合、人間の“恋”というより“繁殖”に紐づく部分が大きいですが……」と前置きしながら、“すみだのドンファン”のモテっぷりを紹介してくれた。

「ペンギンの場合、交尾行動をするとその時点でカップル成立、つまり“夫婦関係”になります。夫婦になると2羽が同じ巣で寝起きをし、日中も行動をともにすることが増えます。

 すみだ水族館には何組か夫婦がいますが、《バジル》♂と《ピーチ》♀はそのうちの1組です。《ピーチ》はとても健気な妻で、いつも《バジル》の後ろについて歩いていて、夜も2羽の巣で《バジル》の帰りをご飯も食べずに待っているときもあります。《バジル》がなかなか巣に帰らないときも、それでも怒らずそっと側にいる。ただ《バジル》は“自由人”なんです」

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“すみだのドンファン”を巡る恋模様

 毎晩、巣にも帰らずに《バジル》はどこで何をしているのか。

「《ヨモギ》♀と《まつり》♀にちょっかいを出しています。しかも《ピーチ》が見えないところで体をクネクネさせたり、寄り添ったり、毛づくろいをし合うなど、《まつり》とも《ヨモギ》とイチャイチャして、かなり自由です」(同前)

 しかし《バジル》が《ヨモギ》に心惹かれることも無理ないことなのかもしれない。《ヨモギ》も、アピール上手なモテペンギンなのだ。

「《ヨモギ》は特定の相手がまだいない、フリーの女の子です。繁殖の時期に入る少し前くらいから、オスペンギンの周りで頭を膨らませ、体をくねらせてアピールしています。

 今までに《バジル》、《わっしょい》♂と羽づくろいをしたり、目の前でクネクネし合うなどしてお近づきの関係になりましたが、交尾をしているところは確認できていないので、正式なカップルにはなれていないようです。いまは同時並行で他にも数羽のオスにアピールをしています」(同前)

アピール上手な《ヨモギ》

 本来、ペンギンは繁殖の時期になるとペア同士で仲を深め、相手のいないペンギンは他のペンギンにアプローチをするという。浮気や不倫をしたとしても、いざとなると夫婦の関係を大切にするのだ。