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SKE48チームリーダーからラリー選手権へ アイドルが山道へ舞台を変えたワケ

梅本まどかインタビュー #1

2021/04/01

――ちなみにコ・ドライバーの方は、ドライバー経験の有無や、男女比などの傾向ありますか。

梅本 ドライバーは圧倒的に男性が多いですが、コ・ドライバーは、ドライバー経験者の女性が多いでしょうか。走行中は、コ・ドライバーが「ペースノート」と言ってペース配分を考えたノートを確認しながらナビゲートしますが、激しく揺れる車内での読み書き。船酔いよりもひどく、ドライバー出身の方でも酔ってしまう人が多いと聞きます。たまたまですが、私はまったく酔わない体質でした。

 

初参加でいきなり優勝

――卒業から2年後、2018年にはラリーチャレンジ(初心者向けのワンデーのラリー)にコ・ドライバーとして出場されました。一番初めに乗ったときのことは覚えていますか?

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梅本 すごく覚えています! 事前にドライバーさんの情報は確認していますが、大会当日がほぼ初めまして。その方がTGR(ラリーチャレンジ)では既にベテランの方で、打ち合わせのときから優しくて、ラリーへの考え方や相性も良かったんですよ。

 そうしていざ大会がスタートして自分たちの車が走り出すと、自分がナビゲートしたとおりに車が進んでいく面白さや、音とスピードを全力で体感! 一方ドライバーさんも元アイドルが初めてのTGRということで不安もあったと思いますが、「あれ? (ペースノート)読めるじゃん!」とすごく喜んでくださって。結果的に、タイムも早くて優勝! ドライバーさんの腕はもちろんですが、とにかく楽しかったですね。

 

――初回から優勝……! 大会前のレッキ(事前走行)とペースノート作りが大事なポイントだとか。

梅本 「レッキ」は、大会によって1周か2周コースを走り、ドライバーさんと一緒に「ペースノート」を作っていきます。ペースノートは、ペース配分や注意点はもちろん、給油ポイントやカーブミラーの位置、マシントラブルがあったときの避難所など細かく書き込み、ドライバーさんの意向を聞きながら作成します。特に、コ・ドライバーにとっては事前準備がすべてというくらい大事な作業です。