――お母様の強い推しもあったと。
梅本 3歳から10歳までクラシックバレエを習っていましたが、家庭の事情でやめざるをえなくなりました。すごく楽しみなものが一気になくなってしまい、一時引きこもっていたんです……。
でも、「やっぱり踊ることが好きだ!」と再確認してダンスを復活させてもらい、高校ではチアリーディング部に入部。そういった経緯もあって、「ダンスをやめてしまうと、また以前のようになってしまうのでは?」と心配してくれたんだと思います。
リーダー気質ではない私が任されて
――無事に難関をくぐり抜けてSKE48のメンバーとなりました。印象に残っていることはありますか。
梅本 ナゴヤドームで行ったSKE単独ライブですね。この場所で選抜発表があり、初めて自分が選ばれた場でもあるので感慨深いです。私は高校3年生のときに4期生としてメンバーに加入しました。同期の中では最年長。選抜や目立つポジションを目指すのではなく、チームEのリーダーになって、みんなをまとめてほしいと言われたんです。しかし、本来リーダー気質とは程遠く、チアリーディングでもキャプテンをやるより近くで支えるのがメインのポジション。正直あんまり向いてないと思いましたね(笑)。
周りから「頑張ってね」と言われても、「どう頑張れば?」と思ったし、ファンの方からは一番目立つ場所で踊っていて欲しいと思われていたかもしれません。そんな複雑な思いを抱えながら、SKEが目標にしていたナゴヤドームの単独コンサートが開催されました。ドームでは至るところから歓声が響き、自分のファンの方だけでなくすべてのメンバーへの声援や歓喜が溢れていて……。仲間や周りのスタッフが一丸となっている姿が印象的で、今でも鮮明に覚えています。
――アイドルやリーダーゆえの想いもありそうです。
梅本 SKEは、AKBを追い越すことを目標に作られたチームです。私が加入した4期生でちょうどメンバーが揃い、SKE48が完成するタイミングでした。その分、他のチームと比べて人前に出ることが早く、不満の声もあったと聞いています。また、SKE4期生が入ったタイミングとNMB48の1期生がほぼ同時期のデビューとなり、ここでも比べられることも多く、よりチームとして団結を目指しましたね。
ただ、総選挙では一人一人の戦いとなり、アイドル同士、相手が“味方”にも“敵”にもなりうる環境です。だからこそお互いの良さも見えますし、組んだ相手によって自分をどう見せるかヒントにすることはありましたが……、難しいですね。