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元SKE48・梅本まどか ラリードライバーのナビ役に活かした「アイドル時代の経験」とは

梅本まどかインタビュー #2

2021/04/01
note

対応力がキー? アイドルとコ・ドライバーの共通項

――アイドルとコ・ドライバーでは、どんなところが共通していると思いますか。

梅本 その場の対応力を求められるところでしょうか。ラリーでは1、2回しか走ったことがない公道を封鎖して猛スピードで駆け抜けますが、事故やアクシデントはつきもの。一方、アイドルはライブで音が急に止まったときやトークで各々がしゃべり出して収拾つかなくなりそうなときでも、どう面白く進めるか即座に対応します。

 

 私は当時からMCを担当することも多く、「どうやってこの人のいい部分を引き出すか」、「流れをスムーズに進めるか」を常に考えていました。そのあたりはコ・ドライバーと似ていますね。むしろ、アイドル時代にリーダーやMCを任されたからこそ、コ・ドライバーに興味を持てたのかもしれません。コ・ドライバーは情報が命なので、みなさん休憩時間に他チームとも積極的に情報交換していますね。私もわりとおしゃべりは好きな方だと思うのですが、「こんなにおしゃべりな人ばっかり集まっていることある?」と思ってしまうほどです(笑)。

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――逆にどんな違いがありますか。

梅本 ラリーは華やかさより過酷さ。汚れることも多いし、トイレの場所を探すにも一苦労です。山の中とは言え、元アイドルがあまり変なことも出来ないというか(笑)。いろいろな意味で自然に近いかな。アイドルは、人と人がぶつかって成り立っていく、人間味の面白さのようなものがあるでしょうか。

 あと、コ・ドライバーはチームに所属はしていますが、自分たちが集まりたくて集まっているので拘束力を感じない。アイドルも楽しかったけれど、決められた箱にいる感じだったかもしれません。

――元アイドルという肩書はいかがでしょうか。

梅本 良かったのは、“SKEのメンバーだったなら”と、まずは1回繋がってみようと思ってくださる方が多いこと。反対に、“元アイドルだから何もできないんだろう”って思われていないか。特に事務所に在籍中は、周りの目や見え方が気になってしまった時期もあります。

©今井知佑/文藝春秋

 ただ、フリーで活動するようになるとすべて自分で判断、自分がやりたいからやる。マイナスなことを気にしていたら、こういった仕事はやっていけないと変わりましたね。ありがたいことにお声掛けいただくことが多く、一緒に楽しめたらと言ってくださる方がたくさんいます。