1ページ目から読む
4/4ページ目

 異業種からコ・ドライバーになり、他にもいろいろな活動をしているので、相手が私に何を求めて声を掛けてくれたのか聞くようにしています。元アイドルとして元気いっぱいな感じか、今のタレント活動している感じがいいのかとか。相手によって自分も切り替えると、この人と組むとこういう自分が出るとか、カメラマンさんに写真を撮ってもらってこういう見え方もあるのかと発見できる。「もしかしたらやりづらいのかな?(笑)」とか、そういうのも含めて人間と人間しかできないことで、楽しいです。

2021年シーズンの開幕戦となった全日本ラリー選手権(新城)

いきなり海外? 世界ラリー選手権へ挑戦した理由

――本来は2020年にドイツで世界ラリー選手権(WRC)にスポット参戦される予定でしたが、コロナ禍によって2021年の11月に延期となりました。WRCは1973年からスタートし、モータースポーツの中でも歴史が古く、F1に並ぶ花形カテゴリの一つかと思います。今後はそこに出ることが目標になりますか。

梅本 今は楽しんでやっている部分が大きいですが、今年はWRCのジャパンラリーが愛知・岐阜で開催され、豊田スタジアムがサービスパーク(整備を行う場所)になります。私は地元の愛知県出身なので、簡単に出られるわけではないですが、「出たい!」とは思いますね。

ADVERTISEMENT

 2019年には、ドイツへ下見だけ行ったんですよ。海外の道は、アメリカのようなひたすら長い直線の道路はイメージ出来ましたが、ドイツは斜めになりながら曲がっている道もあって、日本とはまた違ったコースも見どころでした。海外の話をすると、「いきなり海外ですか?」と聞かれることもありますが、日本では全日本で何度も活躍しているような選手でも国内に留まって、海外の大会に挑戦する人が少ないんです。

 

 チームの方針としても、もっと海外と連携をとって、海外のラリーも身近なものになってほしいとの願いもあります。自分自身も知らない世界を見たいし、「ドイツで結果を残しておけば、ホームグラウンドである日本でもタイムが残せるのでは?」と監督は考えていたようですね。

――憧れているドライバーや一緒に仕事をしたい選手、乗ってみたい車はありますか。

梅本 勝田貴元選手はお仕事でご一緒したり、中嶋一貴選手がきっかけでモータースポーツの世界にはまりました。イベントやトークショーではレースとは違う一面が見られて面白いです。あとはアロンソ選手も好きですね。人前では喋らないけれどめちゃくちゃ熱く走る人、内面に秘めている人、こんな表情をするけれどこういった走り方をするんだとか、一人ひとりの個性や素晴らしい要素を持っている選手がたくさんいるので、出来るだけたくさんの人とお話ししてみたいです。

©今井知佑/文藝春秋

 いつもよりも速いカテゴリのラリー車に乗せてもらったことがあるのですが、スピードが上がるとコ・ドライバーとしてもさらにそこについていけるレベルが必要。そういう新しい部分も含めて、いろいろチャレンジしたいですね。