今年のカンヌ映画祭で話題を呼んだ『マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)』に、アダム・サンドラーと共に主演したベン・スティラー。気難しい芸術家の父に振り回され、腹違いの兄とも行き違いのある、末っ子を演じている。

「親が年老い、子供が生まれ、親を看取り、そういう経験は僕もアダムもしてきた。だから、とても共感できたんだ。僕の家は両親とも芸人で、ショウビジネスが宗教みたいなものだったから、映画と違って結束は固かったけれど」

 

 父役はダスティン・ホフマン。二人は『ミート・ザ・ペアレンツ2』でも親子を演じており、顔つきもよく似ている。

ADVERTISEMENT

「僕は父を愛しているし関係も良好だけど、もしダスティンが父親だったら、クールだったと思う。超博識で教わることだらけなんだ。ダスティンの映画の中では『クレイマー、クレイマー』が大好きなんだけど、今回(ロバート・レッドフォードの失敗作と言われる)『夜霧のマンハッタン』を観るシーンは最高だったよ(笑)」

 この映画は劇場公開ではなく、Netflixの配信作品。

「今の映画会社は大作ばかり作りたがるけど、Netflixは芸術作品から超大作までOKだ。配信であっても、映画は映画。何も違いはないよ」

『LIFE!』などの監督でもあるベンも、間もなく52歳。

「時間が経つのが早すぎて信じられない。娘が15になり手を離れてしまい、淋しいよ」

 カンヌ後、妻との別居を発表したベン。淋しいのは娘が成長したためだけではなかったようだ。

INFORMATION

『マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)』
Netflixにて10月13日より全世界同時配信
https://www.netflix.com/jp/title/80174434