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理屈ではなく、感情

 人は理屈ではなく、感情で動く生き物です。正しいことを伝えたからといって、その通りには動いてくれるとは限りません。ですから、何を伝えるべきかという知識とともに、どう伝えれば子どもの気持ちをうまく乗せられるかというテクニックも身につけておかなければいけないのです。

 また、それをうまく実践できるようになるためのアンガーマネジメントの技術や親のマインドセットも書籍では紹介していますので、あわせて身につけてください。これらを習得したとき、お子さんが何度も同じ失敗を繰り返すという悩みから解放されることでしょう。

まとめ

人は理屈ではなく、感情で動く生き物。同じ失敗を繰り返さないようにするために、子どもの気持ちをうまく乗せて納得させられる伝え方をしよう

「ゲームやりたい」より「宿題やらなきゃ」を選べる子になるコツ

 子どもの行動を改善する方法について、具体的にお話ししていこうと思います。私たちの脳には理性的な2階の脳と、感情的な1階の脳の二つのメカニズムがあります。これら二つが足並みをそろえて働いてくれているときはいいのですが、相反するときはやっかいです。

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 例えば、理性では「宿題をやったほうがいい」とわかっているけれど、感情では「どうしてもゲームがやりたい」と思ってしまう。理性では「甘いものは食べないほうがいい」とわかっているけれど、感情では「どうしてもチョコレートが食べたい」と思ってしまう。そのような長期的な目標を達成するための行動と、目先の欲求を満たすための行動が相反する状況です。

 こういったときに感情・本能ではなく、理性に基づいた行動を取れるようになるにはどうしたらいいのでしょうか? それが、2階の脳を使わせて育てるコミュニケーション法です。理性を司る脳がパワフルに働き、理想の状態を手に入れるための行動を選択するように導いていくのです。