新宿ロフト坂本龍一泥酔事件の真相は?
――せっかくなので、ポンタさんの武勇伝についての確認を。「自暴自伝」では、泥酔した坂本さんを、ポンタさんが笹塚のアパートまでよく送っていったということになっていましたが。
山下「盛りですよ、盛り。70年代、昔の新宿ロフトでの話でしょ。みんなでセッションして、最後は打ち上げで、店中の焼酎からウィスキー、日本酒まで全部飲み尽くすことがよくあったんです。あそこに潜水艦(のオブジェ)があったのを覚えてます? ふと見たら、あの潜水艦の中から、ポンタの両足が『犬神家の一族』よろしくにょきっと逆さに突っ立ってた(笑)。それを僕とボーヤとで抱え降ろして、ハイエースに叩き込んで送っていったものです」
――ポンタさんのお話では、その両足は妙齢の女性のものということになっていました。
山下「だから盛ってるんですって。まあ、彼一流のお囃子みたいなもんですよ(笑)」
ポンタのベスト・ドラムは「この1曲」
――それでは最後の質問です。達郎さんがポンタさんと共演された曲の中から「この1曲」を挙げるとすると。
山下「1曲だったら、美奈子の『恋は流星』かな。あれ、ダブル・ドラムスなんですよ。本当に素晴らしいと思う」
――ご自身の作品で言えば。
山下「ドラムだけだったら『DANCER』で問題ないんだけど、楽曲的に優れているのは『LOVE SPACE』のほうだから。でも、LPだとB面に入っていた『アンブレラ』とかもすごくいい。ものすごく繊細なプレイなんだよね」
――「SPACY」の曲だったら、どれも問題なく素晴らしいということになりそうですね。
山下「でも、あえて1曲選ぶなら『MONDAY BLUE』かな。あの緊張感は、あの4人でなければ出せなかった。最後、グリスダウンしていって、ふっと演奏が収まるとことか、一人ズレてもダメなんです。あそこを聴いた瞬間、ブースにいた全員が『はあ~っ』とため息をついたのは、今でも忘れられないな」
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2021年4月11日の、山下達郎氏のレギュラーラジオ番組「サンデー・ソングブック」(TOKYO-FM系 全国38局ネット、毎週日曜日14:00~14:55)では、「極私的 村上“ポンタ”秀一 追悼」特集を放送するとのことです。ファン垂涎の音源が飛び出すかも!?
※4月18日(日)の「サンデー・ソングブック」でも、引き続き「極私的 村上"ポンタ"秀一 追悼 Part 2」が放送されることになりました。本記事とあわせて、ぜひお聴きください。
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