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朝日・毎日が大義を突けば、読売・産経は「希望の党」を突く

 産経新聞の9月29日の見出しは、

「民進『解党』なのに高揚」

 安倍政権を応援する産経おじさんから見た「皮肉」「嫌味」も加味すべきであるが、この時期の民進党議員の説得力の無い「政権交代へのテンション」をうまく表現していた。

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 面白かったのは、民進党が希望の党に合流と報道され「自民党と一騎打ちか?」と思われたこの時期の各紙の「小言」である。

 読売新聞は1面で「政党政治の否定だ」(9月29日)と政治部長のコラムを載せた。

《しかしこれほど露骨な「当選ファースト」は、たとえ政権交代が目的であっても限度を超えている。》

《希望の党の政策は「消費税凍結」や「原発ゼロ」といった大衆迎合的な項目が並ぶ。》

 この1週間前までは「解散の大義がない」という首相へのツッコミが朝日や毎日、東京新聞にあふれたが、希望の党の大義のなさには読売、産経が声をあげる。つまり与党も野党も大義がないことがわかる。

毎日怒っている「日刊ゲンダイ」

 タブロイド紙もアツかった。政治に対して毎日怒っている「日刊ゲンダイ」は、当初は「寄せ集め ポンコツ新党の正体」と新党に冷ややかだったが(9月26日付)、小池氏が前面に出てからは「野党は悪魔とでも組む覚悟が必要」(9月28日付)と一面で説いた。悪魔とは小池百合子氏のことだ。

いつも怒っている「日刊ゲンダイ」

 そして小池氏のあの「リベラル排除」発言が出ると、

「混乱 失速 候補ゴミ溜め」(10月5日付)

 と呆れと怒りを一面でぶつけた。そして、

「極右の主導権争いにしていいのか、この選挙 二人の悪魔対決というグロテスク」(10月6日付)

 二人の悪魔とは、安倍首相と小池氏である。まさかの悪魔解散だった!?