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黒の下着はNGなのに、白だとOK…? YouTuberとYouTube「エロ」を巡るコンプラいたちごっこ

2021/04/16
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様々な“微エロ”のコンテンツ内容は…?

 実際にYouTubeを見てみると、女性用の下着を着用して紹介するチャンネルや、体のラインがくっきりとでる衣装を着用し、ストレッチをするチャンネルなど様々な微エロコンテンツが上がっている。

「そのなかでも最近のブームは、“ノーブラ企画”です。女性が下着をつけずに薄手のシャツ一枚で、ランニングや散歩をする姿を映している動画が、大量にあがっています。あとは、温泉を紹介するチャンネルも急激に再生回数を伸ばしていますね。というのも女性がバスタオルを巻かずに入浴しているんです。映ってはいけない部分はカットされていますが、テレビの温泉旅番組よりも露出が多く、一気に再生回数が伸びている印象です」(同前)

 なかには、わずか1か月の間に1万人以上の登録者数を獲得するチャンネルもざらにあるという。芸能人といえど、チャンネル登録者1万人の壁を越えられない人もいることを考えると、異常な数字だということがわかる。

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©iStock.com

 読者のなかにはYouTube上に“微エロ動画”が上がっていることに嫌悪感を覚える人もいるだろうが、YouTube側も基準のラインを超えている動画は削除しており、あくまでもYouTube内のルールにのっとった動画のみが残っているという。数字欲しさに過激度合いを上げていくと、結果的に勝負のフィールドから弾き出されてしまう。

なぜわざわざYouTubeで微妙なエロを見るのか?

 一方で、不思議なこともある。

 いまやアダルトコンテンツはインターネット上にあふれかえっている。それなのに、わざわざYouTubeで「微エロ」を見る必要もないように思えるが…? 

 チャンネル登録者数43万人を誇り、微エロYouTuberの元祖ともいえる広瀬ゆうさんはこう話す。

「テレビで流れるお色気シーン的なポジションなんだと思います。『エロが禁止されている』ところに、突然ちょっとエッチな映像が流れてきたら、うれしいのと同じ感覚なんじゃないでしょうか」

 広瀬さんは、昨年にはデジタル写真集を出版するなど、まさに芸能人顔負けの活躍を見せている。しかし、現状に対して危機感も抱いているという。