かんぴょうも餃子も実は…県の南のほうのもの
――今のぺこぱさんの漫才に近いような気もしますが、少し時代が早過ぎたんですかね。でも、『マツコ&有吉かりそめ天国』の番組内では有吉さんからは「栃木ネタ一本でずっとおもしろい」と絶賛されていました。
福田 それ言われて、すっごい焦ってますよ今。もう栃木ネタねぇぞって。かんぴょうと餃子、使いまくってますからね。やっぱり、かんぴょうはイジリやすいんですよねぇ。実は、栃木はいちごの生産量も日本一なんですけど、いちごはあんまりバカにできない。
益子 かんぴょうもできねぇよ! おめぇ、かんぴょう利権なめんなよ。
福田 確かに。僕らはかんぴょう関係者とズブズブなんですよ(笑)。かんぴょう協会の会長さんが、僕らのこと知ってくれていて、かんぴょう祭りの営業の仕事とかもらったり。
益子 ただ、これ大きな声では言えないんですけど、ザ・たっちの2人も栃木なんですよ。で、実家がかんぴょう農家なんです。俺らは栃木の北部の人間なんですけど、2人は南部のかんぴょうが名産の地域。だから、ザ・たっちがかんぴょう利権を主張しはじめたら、俺らは終わっちゃうんですよ。
福田 誰も気が付いてないと思いますけどね(笑)。
益子 いや、栃木の一部の人間からは、「あいつら、節操ねぇな」って言われてるんですよ。「北部の山からのこのこ出てきたくせに」って。
福田 まぁ、確かによくネタにしてるかんぴょうも餃子も、レモン牛乳も全部、県の南のほうのものなんですよね。なので、子供の頃からよく食べてたとか、嘘は言わないようにしています。
栃木ネタで活動を続けられる秘訣は「変に無理をしない」
――栃木も内部で、いろいろな縄張りがあるんですね(笑)。ただ、こういった栃木ネタで、息の長い活躍を続けられる秘訣はなにかあるんですか?
益子 ちょっとわかんないっすね…。なんでなんかな?
福田 う~ん。まぁ、変に無理はしないようにしてますね。うちの事務所の方針が、“芸能界、波風立てずに生きていく”というのなんで。俺らが積んでるエンジンは50ccくらいで、ほかの芸人さんが250ccとか400ccのバイクで飛ばしていくのを見ながら、原付で下道を通っている感じなんですよ。なんとか事故んないようにって(笑)。だから、ウケなかったらすぐにハンドルを切り替える。さっきの感謝するってネタのときも、変に意地を張ったりせずに、スベったらすぐに栃木ネタに戻しました。
益子 確かにずっと低空飛行を続けてる感じですね。08年にM-1の決勝に行った直後なんかには、「全然、寝れていないでしょ?」みたいによく聞かれてたんですけど、結構普通に寝てたんですよね…。大きな事務所じゃないので、そんなに細かい仕事はなかったですし。まぁでもそう考えると、あの時あんまり仕事を詰め込まれていたらヤバかったかもしれないですね。排気量が50ccしかないんで。