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スマホのカメラを向けると「アイーン」してしまう息子

 2020年3月31日には、いてもたってもいられなくなってチャリンコを飛ばし、東村山駅東口“志村けんの木”のそばに置かれた献花台に向かった。曇天で気温も低かったが、俺みたいなオッサンから爺さんに婆さん、親子連れ、スーツ姿の人など、さまざまな世代が手を合わせ、酒を献じていた。それぞれに志村との思い出があり、好きなギャグやキャラがいる。そして、〈志村魂〉を抱えているんだなと思いながら手を合わせると、涙が出て止まらなくなった。帰宅してから、2歳半だった息子の歯を磨こうとしたら「アイーン」と顎を突き出してきた。以前から歯磨きをする際に「もっと“アイーン”して」と磨きやすいように顎を突き出させるトレーニングをしてきた成果だが、こうして〈志村魂〉が受け継がれていくのかとハッとしてジーンときたのを覚えている。

家にて近影。スマホのカメラを向けると「アイーン」してしまう息子。腕の位置を筆頭にいろいろと甘いものの、彼を誇りに思う。

約40時間で300万回以上も再生『志村けんのだいじょうぶだぁ』

 2020年4月18日には、YouTubeで『志村けんのだいじょうぶだぁ』再編集版の無料配信がスタート。公開から約40時間で300万回以上も再生されたという。

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「パイのパイのパイ体操」に「ウンジャラゲ」、「ばあさんや!」「じいさんや!」と呼び合うのを合図に志村=婆さんと田代まさし=爺さんがボケてツッコミまくる「ご存知!じいさんばあさん」や「変なおじさん」など、収録されているコントやコーナーはすべて神回クオリティ。しかも、おそらく志村の年齢は30代後半~40代前半、第2次黄金期まっただなかである。それだけに「ひとみばあさん」のワナワナぶりひとつとってもキレッキレで、「デシ男」が言い放つ“デシッ”も力強くてドルビーアトモス状態で響く。「さぁ、今週もヴァーッとまいりましょうか!」「♪月曜日はウンジャラゲ♪火曜日はハンジャラゲ♪」という「ウンジャラゲ」の掛け声と歌詞に、「今週もがんばってみっか」と少しだけ励まされた。