「優香さんのことは、よう褒めてた。飲んでても」
そんなこんなで2021年。3月2日に放送された『志村友達』のゲストは、優香だった。運送屋の社長に扮した志村とその妻を演じた「志村運送物語」での消えた3万円をめぐる「犯人は誰だ!?」、なんとか優香を部屋に泊まらせようと志村が右往左往する「今夜泊まれば♡!?」など、共演したコントを観ていた優香が「ティッシュを……。ごめんなさい。もうなんか、よくわからない気持ちになっちゃいますね」と涙をポロポロと流した。
その直前に番組MCの千鳥・大吾が「優香さんのことは、よう褒めてた。飲んでても」「飲んだ数と同じだけ『優香はいいよなぁ』言ってた!!」と志村の優香への絶賛を伝えていたのも涙を誘ったのかもしれない。涙の詳しい理由はわからないが、泣いている彼女を観た瞬間にこちらも「そうだ、志村いないんだ」とハッとして涙ぐんだ。
テレビやネットでは志村のコントが観られるし、自分のなかにも〈志村魂〉と〈志村アーカイヴ〉みたいなものがある。そのせいで、いつのまにか志村を思い出すと微笑むようになっていた。だけども、どうしたって志村はもういないのだ。
息子は“志村けんの木”で「アイーン」をキメた
一周忌となる、2021年3月29日。やっぱり、いてもたってもいられなくなってチャリンコを飛ばし、東村山駅東口“志村けんの木”へ。去年はひとりだったが、今年は息子と一緒だ。献花台が置かれていたあたりに設置されると噂される銅像のポーズは、「アイーン」に決まったとのこと。
木の看板に見入っている息子に「これ、アイーンの人の木」と教えると、すかさず顎の前に腕を出して「アイーン」をキメてみせた。