青年漫画誌『週刊ヤングマガジン』(講談社)で、2000年代から2010年代にかけて活躍したギャグ漫画家・小田原ドラゴン氏。冴えない&モテない男を題材にした悲哀漂うギャグを持ち味に、2005年から2011年まで同誌で連載していた『チェリーナイツ』はBSフジでテレビドラマ化もされた。

 小田原氏は現在、活躍の場をWeb漫画『ヤンマガWeb』(講談社)に移し、最新作『今夜は車内でおやすみなさい。』で車中泊をテーマとしたセミドキュメンタリー漫画を執筆している。その主人公は、不意に「独身のまま50歳を超え、引き返すことのできない道を歩んでしまったのではないか…」と背筋を凍らせ、突然日本一周を決意するシャーク小笠原だ。それは果たして、やぶれかぶれな気持ちだったのだろうか。真意を伺うべく、現在も日本一周真っ只中のシャーク小笠原、もとい小田原ドラゴン氏に話を伺った。

◆◆◆

ADVERTISEMENT

デビューから一時期は同時連載も、相次ぐ打ち切り…

――まずは小田原ドラゴンさんのこれまでの経歴を教えてください。

小田原 1998年に『ヤングマガジン』(以下、ヤンマガ)で始まった『おやすみなさい。』という漫画が初連載です。最初の2年くらいは同誌との専属契約だったんですが、そのあとは専属契約を解除しました。

車中で仕事をする小田原ドラゴンさん(著者提供)

『おやすみなさい。』が終わったあとは2005年に同誌で始まった『チェリーナイツ』を連載しながら、『週刊ヤングサンデー』(小学館。現在は休刊)で『小田原ドラゴンくえすと!』、『ビジネスジャンプ』(集英社。現在は休刊)では『ホスト一番星』などを同時連載していた時期もありましたね。

『チェリーナイツ』シリーズが終わったあとは、古巣のヤンマガで『ロボニートみつお』という漫画を始めましたが、2017年に1年余りで連載終了になりました。