――ハマカーンさんや流れ星☆さんもインディーズ出身だったんですね。
としみつ 流れ星☆さんは下北をメインに活動していたんですよ。かもめんたるさんが所属してた「WAGE(早稲田大学のお笑いサークル)」とかヴェートーベンさんとかもそう。事務所に入る前のインディーズ時代に、下北ですっごく人気だったんです。一方で中野に行くと、響、キャン×キャン、ハマカーンが最強みたいな盛り上がりもあって。
だから、ワンフォールのライブに出た後は「中野と下北、どっちに行くのお前ら」みたいなやり取りが、地下芸人の間にはあったんです。それでオレらや野田は、中野のほうに行った。
バナナマンはレベルが違う。混じり合わない
――それぞれにテリトリーみたいなものがあったんですね。バナナマンさんも駆け出し時代から下北でライブをしていましたよね?
としみつ バナナマンさんはもうレベルが違います。おぎやはぎさん、いまは放送作家のオークラさんとかは、あくまで事務所に入ってますから。
川崎 絶対に混じり合わないです(笑)。
としみつ あの頃、流れ星☆さんは下北で路上ライブとかをやってたんですよ。
川崎 伝説の路上ライブ。毎回人が集まり過ぎて、警察がきて終わる。最後は流れ星☆さんがタクシーに乗って、ファンから逃げるんです。
としみつ いま流れ星☆さんって「仲が悪い」って話題になってるじゃないですか。オレらはそれ見てビビりますもんね、あの時代のすごさを知ってるから。怖かったです、流れ星☆さんは。
こういうこというと怒られるかもしれないけど、TAKIUEさん(42、当時は瀧上伸一郎さん)のほうがちょっと力あったんですよ。オレらからすると、2000年代のインディーズのライブシーンはTAKIUEさんが中心。今は、ちゅうえいさん(42)のほうがバーッと行ってるから、「テレビの世界はそうなんだ」って感じちゃいますね。
流れ星☆さんもハマカーンさんも、もう上のステージに行こうとしている人たちって感じでした。オレらはその下のほうにいて、そこがたぶん「地下」って言われてる原点なんじゃないですかね。