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「目立たないけど、いないと困る」恩師が語る小深田大翔と、息子とはじめた“こぶかた応援団”

文春野球コラム ペナントレース2021

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「試合終わったら結局こぶやったなぁ、いうのが何回もありました」

 高校最後の試合も7番遊撃手。チームの中心選手ではなかったのかもしれない。ただ青木監督は取材中何度も繰り返した。

「目立たないけど、いないと困る選手。試合終わったら結局こぶやったなぁ、いうのが何回もありました」

 目立たないけど、いないと困る選手かぁ……野球選手としてでなく、男としてこれほどのほめ言葉はないかもしれない。目立つことなく、はしゃぐことなく、似合わぬ事は無理をせず。河島英五か!

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 冗談はさておき、息子にもこんな男になってもらいたいと心から思った。

「今シーズンについては皆が疲れてきたころに(成績は)上がってきますから心配してません」

 もう監督が言うのだから間違いないだろう。

 最後に、どんなプロ野球選手になっていってほしいかを聞いてみた。

「とにかく息の長い選手になってほしいです。いや、彼なら必ずなりますよ」

 俺からの発注なのだから必ず成し遂げてくれますよと言わんばかりに断言する監督もなんとも粋であった。

 こぶかた応援団、団員の心得は2つだけ。

 心得1、試合を見てこぶちゃんをひたすら応援する事。
 心得2、毎晩こぶかたクッションと一緒に寝る事。

 そしてもう一つここに付け加えたい。

 心得3、こぶちゃんのように皆から必要とされる人間になる事。

 今シーズンが終わる頃、結局こぶやったなぁ。

 なんていいながら美味しいお酒を飲みたいのでありますっ。押忍っ!

◆ ◆ ◆

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