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2021/05/02

source : 文藝春秋 digital

genre : エンタメ, 芸能, テレビ・ラジオ, ライフスタイル, 働き方

「夫婦とはこうあるべき」を相手に押しつけた

――改めて振り返ってみて、西川先生にとって結婚生活とはどんなものでしたか。

西川 あの時は本当に何も分かってなくて申し訳なかったと、今は思います。夢を抱いて、そこがゴールだと思って結婚して、「夫婦とはこうあるべき」を相手に押しつけた。「医師」としての自分も「タレント」としての自分もうまくいったから、ならば「妻」も完璧にやりたい、やってみせると思っていました。

 

 あんなに安らげない堅苦しい結婚生活、逆によく3年ももったと思います。ただそこには一番いい状態の私を見てほしい、もっと愛されたいという気持ちもあったんです。「おいしい」って言ってほしくて料理本を数十冊買い、「まずい」と言われた時の保険、その保険の保険と大量のおかずを作るので、夕食後はへとへとになっていました。でも、そんなことをしたって愛されるわけではないんですよね。

ひとつの道しか選べないんだから、比べても仕方ない

――結婚・出産とキャリアの両立で悩む人も多いですが、西川先生はその両立をどのように考えていましたか。

西川 20~30代は完全に仕事が優先でした。38歳で結婚したのは、子どもが欲しいと思ったから。自分の遺伝子を残したい、本能的に「今結婚しなきゃ」と感じたタイミングでした。でも結局途中から夫と仲が悪くなって子づくりどころじゃなくなってしまったから、自然の流れで子どもを持たずに終わったという感じです。

 

 産まない人生もあれば、産めない人生もあって、産む人生もある。どれが幸せかなんて分からないけど、どれでもいいじゃんって今は思います。だって絶対にどれかひとつの道しか選べないんですから、他と比べても仕方がないですよね。50歳になって、本当に気持ちが楽になりました。私は「仕事といったら仕事、結婚といったら結婚」という過激な性格なので、子どもがいたら子どもに一直線……という感じで大変なことになっていただろうとは思います。ただ今は2匹の犬(ココとしのぶ)に4つの瞳でずっと見られていて、それはそれで苦しいんですけども(笑)。

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