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高橋宏、森、田島…ドラゴンズの二軍投手24人の“今”を浅尾コーチに聞いてみた

文春野球コラム ペナントレース2021 共通テーマ「二軍」

2021/06/09
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石川翔、清水達也、木下雄介の「今」

 続いて、登板機会が少ない救援投手。4月末を最後にメンバー外となった石川翔は制球難に陥っていた。「テイクバックを小さくしたり、ちゃんと捕手に向かって移動することを意識したり、色々と修正しました。最近、やっとブルペンでできることがシート打撃でもできるようになりました」。6月5日に実戦復帰した。

 育成2位ルーキーの上田洸太朗が面白い。「3日間連続でブルペンに入るなど投げて仕上げるタイプで、シート打撃もどんどんこなします。140キロ前後ですが、バッターは速く感じると言っています。あと、クロスファイアーがいいですね」と楽しみだ。

 キャンプで右肘を痛めた丸山泰資は5月29日に復帰登板。「無理はさせませんが、これから感覚を磨いて欲しいです」と期待。同じ日にデビューした育成3位ルーキー松木平優太については「人よりスライダーが大きく曲がって、カーブが大きく落ちるのが特徴。ただ、その2つでストライクが取り切れないので、初登板は真っ直ぐを狙われました。これからです」とエールを送る。垣越建伸については「マウンドさばきが堂々としていて、いかにも速い球を投げそうで遅い。でも、それがいい。スローカーブが90キロで真っ直ぐが135キロ。詰まらせたり、泳がせたり、奥行きを使っています」と話した。

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 試合は少し先という投手もいる。ドラフト5位ルーキー加藤翼もその一人だ。「課題のコントロールがブルペンで安定してきたので、6月3日にBP(打撃投手)に入りました。やや制球は乱れましたが、腕は振れていました」と見守る。右足首の手術をした濱田達郎については「もう3、4回ブルペンに入っています。あとはベースカバーやフィールディングです」と嬉しい情報。「今は横ではなく上から投げています。その方が右足の着地に安心感があるようです」と教えてくれた。

 最後はリハビリ組。清水達也は4月30日を最後に登板なし。「右肩の違和感があって、1回ペースを落としました。でも、ブルペンに入っていますし、今月中にはシート打撃まで行けると思います」と順調。ドラフト4位ルーキー福島章太は左肩を痛め、2週間前からリハビリ組に。「今はノースロー。ただ、もうすぐキャッチボールを始められます」。去年、右肘を疲労骨折した竹内龍臣については「キャッチボールの距離は30mくらい。じっくり治して欲しいです」と慎重だ。オープン戦で右肩を脱臼し、トミージョン手術も受けた木下雄介については「ギプスは取れています。今は治療に専念中。食堂で会うくらいですが、表情は明るく、前向きに頑張っていますよ」と現状を伝えてくれた。

 以上が二軍投手24人の今だ。シーズンは長い。彼らの力も絶対に必要だ。それにしても、二軍には様々な立場の選手がいる。皆、人生がかかっている。ただ素直に応援したい。

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