産経新聞は『緊急事態 延長不可避か』(5月2日)と書くなかで、今回の宣言の短さは「国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が17日に来日することも念頭にありそうだ」とふれた。
官邸関係者のこんな言葉も。「みんな五輪のことを気にしていた。発令期間をなるべく短くしたかった」(毎日4月30日)。
私が冒頭で「何かとザワザワしてきた東京五輪」と書いたのは、さすがに東京五輪ヤバいのではという声があらためて大きくなってきたからだ。〈#看護師の五輪派遣は困ります〉というツイッターデモや関連ツイートはトレンド入りした。
ざわつく東京五輪に対して各新聞の声は…?
そんななか注目したいのは新聞の「声」だろう。
東京五輪のスポンサーでもある朝日新聞は社説(4月30日)で、
《「開催は決まっている。問題はどう開催するかだ」。そんな言い分はもはや通らない。冷静な目で現実に向き合う時だ。》
一見厳しいことを書いているようにみえるが、「冷静な目で現実に向き合う時」って何だろう。これではただの匂わせである。タレントのブログみたいだ。
ハッキリ言わないメディアが増長させる“東京五輪師匠”!
こんな言い方もあった。 橋本聖子組織委会長は「無観客の覚悟持っている」と発言したが、無観客だと組織委が900億円を見込んでいたチケット収入はゼロになる。
それについて朝日は《都民や国民に理解を求めることも不可欠だ。》と書いた(4月29日)。
理解を求めるとは何か。つまり税金で穴埋め? ハッキリ書いてくれないとわからない。
スポンサーならカネも出すが口も出すではダメなのだろうか。新聞がこれだけゴニョゴニョしてるのって「東京五輪」の名を示さないアルバイト求人広告とあまり変わらない気がする。
これからは「東京五輪」と書かずに「7~9月におこなわれる世界的スポーツイベント」と書いたらどうか。
メディアがゴニョゴニョしてるから、東京五輪師匠はますますやりたい放題でお元気なのである。