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約7割の予算が飲み会や旅行などに

 即答だった。書類の表記は研修会と書かれているにもかかわらず、題目に関する支出はまったく見当たらなかった。他には、ビンゴ・景品代9万円、食事代12万円、交通費(大型バス)18万円、車中持ち込み飲食代7万円と並ぶ。会計書類は丁寧に事細かく書かれていた。支出報告書では、どの経費に報酬・手当を充てたのかは記載されていないが、こうした娯楽費に公金があてられている可能性は高い。

 また、北信越地方で発生した火災の焼損範囲などを視察する研修会の見積書には、明確に「ご宴会費用 コンパニオン 単価1万6200円 120分」と記載されていた。見積書の表題「大規模火災視察」とまったくかけ離れた内容になっていた。1・2次会の飲み会、カラオケ代と合わせると約35万円にも及び、1泊2日の研修旅行費の約2割が宴会費で占められていた。ちなみに、他の研修旅行と同様に、研修そのものの内容は記載されていない。浅井さんと同じ分団に所属する男性は、

「この時は珍しく火災現場までバスで行ったものの、観光協会のガイドの人が地元を案内してくれただけだった」

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 ある年の収支報告書によると、分団自体の年間予算は約250万円。予算の内訳は、徴収した報酬・手当だけでなく、町内会からの寄付金なども含まれている。地域には使途が説明されていて、同意を得られているのか疑問が拭えなかった。

 一方、予算の歳出を見ると、最も高い支出は必要な備品の購入ではなく、交際費の約70万円。次に、団本部の研修会の負担金(60万円)や、幹部研修費(50万円)と続く。こうした研修会や団本部負担金の中には、それぞれの忘年会や歓送迎会費も含まれていて、慰安旅行も該当する。約7割の予算が飲み会や旅行などに充てられていた。研修会名目の旅行は、形や参加者を変えて年に数回あることも判明した。この年、実際に操法大会費用や訓練費の名目の支出は、記載されている限りだと計25万円だった。

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