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順番無視に商品強奪…暴動の一部始終

 でも、店員が陳列棚とバックヤードからベアブリック1000個をとってこようとしていたところに、すぐ後ろに並んでいた外国人バイヤー集団が列の順番を無視して店内に押し入り、陳列してある通常サイズのベアブリックのほとんどをカゴに詰めていったのです。それを見た後方に並んでいたバイヤーたちも店内になだれ込んだ。そうして陳列している商品の奪い合いが始まったのです」

特設ショップに押し寄せた転売ヤー ©文藝春秋

 そこからは「暴動みたいな状態」(同前)に発展していったという。

警察官すら意に介さない転売ヤー

「先頭集団の『順番守れよ!』という怒鳴り声や、それを無視して力ずくで商品を奪うバイヤーたちで店内は大混乱状態でした。『アフロディーテギャング(みたい)だわ』と言っている人がいましたが、アフロディーテギャングっていうのは大麻所持で逮捕された舐達磨を中心としたHIPHOP集団で、ガラの悪い集団を指すスラングなんです。それくらいめちゃくちゃ治安が悪かった。それで対処しきれなくなった店員がレジを一度止めて、警察を呼んだんです」(同前)

 その後しばらくして警察官が到着したが、混乱は収まらなかった。

「駆けつけた警察官は7人くらい。でも転売ヤーは意に介してもいませんでした。陳列棚から商品がなくなった後、転売ヤーはスタッフルームの出入口を取り囲みだしたんです。

 そしてバックヤードから商品が入ったダンボールを持ってきた店員から、無理やり商品を奪い取っていった。警察官も『お前らいい加減にしろ!』『下がれ!』と血管が切れるんじゃないかってくらいの大声で怒鳴っていましたが、誰も聞き入れませんでした。

 ショップ内だけでなく、外の様子もすごかったですよ。4倍サイズの抽選券を持った人たちが、抽選待ちでごった返していた。これでクラスターが起きない方がおかしいと思うような状態でした」(同前)

特設ショップに押し寄せた転売ヤー ©文藝春秋

 その後、約3時間にわたって店内の至るところで、商品の奪い合いから喧嘩が発生し、怒鳴り声が飛び交ったという。人がごった返し、歩くこともままならないような異常事態だった。