「美人ということで売り出すんやぞ」と号令をかけられて…元オセロ・中島知子が語る芸人と容姿の関係

若い子たちは、芸能界を冷静に見ているのでは

中島　今の若い子たちはそういった状況を、すごい冷静に見てるじゃないですか。だから「そういうものに巻き込まれたくない」と思って、ネタがんばってる子が多いのかなとは思いますけどね。変な上げられ方しないで、自分たちの腕で上がりたいっていう。  

——そうなのかもしれないですね。  

中島 そこは若い子のほうがもっと繊細な感じはしますよ。逆に言ったら「事務所のプッシュが何だ。関係ねえよ。それに乗ってやる」っていうぐらい図太く図々しくなったらいいと思うんですけど。そんな意識してできる余裕のある人はいないと思います。

　それに、スタジオにいると体温が上がってボーッとしてくるんで。その中でいかにタイミングよく自分の個性を出していくかというのは、やっぱり自分の意思だけじゃ無理ですよね。「しょうがねえな、上げてやるか」っていう、周りの人がいかにいるか。

　清水（ミチコ）さんは女性芸人で自分に自信がある子は少ないって、「もうちょっと自信を持て」ってインタビューでおっしゃってましたけど、私の世代はどっちかというと、自信があるないじゃなくて、「自信がないのは気持ちが悪い」という世代でしたよね。事務所が大きくて何が悪いんじゃ、みたいなね。 

——躊躇せず突き進まなければならなかった。 

中島　自分がそれに負けないでやればいい。腐されたりとか、根回しされて嫌がらせされることはありましたけどね。それは絶対されますけど。そんなの無視して進み続けるしかないです。

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写真＝釜谷洋史／文藝春秋

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「『さむっ』に愛情が生まれる瞬間があると思う」元オセロ・中島知子が今のテレビに思うこと

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