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 たとえば私がこの時代に頑張るんだったら、こんなにお笑いの人がいっぱいいる中で、変なツッコミしたら若い子に「さむっ」とか言われそうじゃないですか。でもやっぱり「人間らしいところが見たい」という視聴者の欲求は変わらないと思うし、「さむっ」に愛情が生まれる瞬間があると思う。

 昔、国語の授業で「この行間にはどういう意味があると思うか」って言われて、私「はい」って手を挙げて、次の質問でもまた手を挙げてた。それってたぶん「野暮」なんですよね。先生も生徒ももう苦笑いなわけですけど、私は自分の答えを聞いてほしい。だから私、野暮は平気なんです。

 今、みんなスタイリッシュで、野暮天は受け入れられない感じがあるから、敢えてそういうキャラで行くかもしれないですね。苦笑いは禁止で(笑)。 

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——でも、もしかしたら今一番足りてないのは「はいはい!」っていう、野暮ったさかもしれないですよね。みんなすごい空気を読み合ってるから。 

中島 そう。だから、頭いいんですよね。空気を読むのも早い。それでどこかイライラしてしまうのかな。嫌なことは嫌、やりたいことはやりたいって、ちゃんと言った方がいいんだって、今あらためて思いますね。 

——今後はどのような活動を予定されてるのですか? 

中島 大分に移住して3年目なのですが、「石の上にも三年」で、今年ようやくレギュラーを持つことができ(『中島知子のおうちで作れる!本格中華のススメ』)、他のお仕事もちょこちょこいただくようになったので、これからもっと大分を中心とした九州での仕事が増えていったらな、と思います。 

 

 こちらに来たばかりのころは「あんたずっと大分におるん?」と言われて「いますよ」と言ってもなかなか信じてもらえず、お仕事をいただくのが大変でした。これからもがっつり大分でやっていこうと思っていて。今年50歳になるので、老後も見据えて、健康に暮らしたい。大分は、食べ物もおいしいし、温泉もあって、素晴らしい自然に恵まれてる。そういった魅力も発信できたらな、と。   

 あ、せっかく大分に来たんだから、駅ビルの中の竹田丸福の1本もも揚げ、おいしいので、ぜひ食べて帰ってくださいね!

写真=釜谷洋史/文藝春秋

INFORMATION

毎週木曜日、22:50頃より「中島知子のおうちで作れる!本格中華のススメ」(テレビ大分)が放送中。

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。