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「少し前、ある若い衆が懲役に行った。その間に、若い衆の女が兄貴分と男女の関係になってしまった。しばらくして、兄貴分と女はシャブ(覚醒剤)を使っていたことで、2人揃ってパクられた。若い衆が懲役から帰ってくると、逮捕された兄貴分と女はシャバにはいなかったわけだ。若い衆の立場はなかったが、しょうがないとあきらめていた」

女性警察官がヤクザと…

 2018年には、ヤクザと警察の間で、女性をめぐる前代未聞の事実が発覚したこともあった。警視庁新宿署の23歳の女性巡査と指定暴力団の30代の組員の男との交際が発覚したのだ。

 女性巡査と組員の交際というだけでもあり得ないことだが、女性巡査は組員が関与していた事件について情報を漏洩していた。

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 女性巡査は同署で暴力団犯罪の捜査を担当していた際に男と知り合い、2017年11月ごろから交際がスタート。翌月には男が捜査対象となっているかどうかを尋ねられ、女性巡査は「(捜査の結果として)交際が発覚したら、警察官を辞めなければならない」と捜査書類を勝手に閲覧。携帯電話で捜査状況を連絡していた。次第に金銭を要求されるようになり交際は解消したという。

 事実関係について女性巡査は認めたため、警視庁は2018年3月、女性巡査を停職6カ月の懲戒処分とするとともに、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で書類送検。女性巡査は依願退職した。

 前代未聞のスキャンダルについて、警察当局の幹部は次のように話す。

警視庁 ©iStock.com

「たとえば、捜査員が酒の席への誘いに乗ってしまったうえ、金品をつかまされる。そして、ヤクザに捜査情報を提供してしまったことが発覚して、捜査員がクビになったというケースはいくつかあった。ただ、すべて捜査員は男だ。この問題は、捜査側が女性警察官で、そのうえ交際していたということが驚きだ」