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「父親は元妻から逃げるために引っ越してきた」加害父と元妻の“本当の関係”と“血の海事件”《九州3児遺体》

九州3児遺体 #2

genre : ニュース, 社会

田中容疑者はなぜ元妻から逃げたのか

「田中さんが福岡市東区から引っ越してきたのは2020年5月。当初は元奥さんと大翔くんの姿はなく、父子家庭だと思っていました。田中さんは元奥さんと別れようとして、実子2人とこっちに引っ越してきたようです。見知らぬ女性が洗濯物を干していたこともあったので、彼女がいたのかもしれませんね。でもその後、元奥さんが飯塚市に田中さんがいることを知ってこの団地にやってきた。当時家にいた女性を追い出して、再び5人家族での生活が始まったと聞いています」

田中容疑者(「FNNプライムオンライン」5月6日配信より)

 大手紙社会部記者によると、田中容疑者と大翔くんを連れた元妻は2017年ごろに結婚。その後、2人の間に蓮翔ちゃんと姫奈ちゃんが誕生した。前出の高齢男性が続ける。

「最初の2カ月くらいは仲良く過ごしていたようです。でも田中さんが元奥さんから逃げるようにして引っ越したという経緯もあり、夫婦仲は悪化していった。徐々に喧嘩の回数も増えてね。あまりに激しく喧嘩するから、そのたびに警察を呼びました。4、5回くらいはそういうことがあったんじゃないかな。2人ともキレてしまうと止まらないといった感じで、毎回、警察と私が田中さんの家へ行って仲裁していたんです」

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「部屋には血の池が…」ついに起きた“刃傷沙汰”

 そして12月中旬、ついに“刃傷沙汰”が起きる。その日も田中容疑者は激しい夫婦喧嘩を繰り広げており、前出の高齢男性は田中容疑者の自宅に向かった。玄関扉の前に着くと、そこには大量の血痕が散っていたという。

田中容疑者の自宅 ©文藝春秋

「通報を受けた警察官も駆けつけました。部屋に入ると、酒を飲んで興奮した元奥さんが田中さんに対して『生活保護費の31万円を家に入れない!』などと怒鳴っていた。田中さんも元奥さんも血だらけで、足の踏み場もないくらい血の海ができていました。壁も真っ赤になっていた。元奥さんが包丁を持ち出して、激しくもみ合ったようでした」(同前)

 当時、姫奈ちゃんは田中容疑者らの知人宅に預けられており、部屋には男の子2人がいたという。