昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

プレイの前にはおしぼりにアルコールを吹き付けて

 店の営業じたいはコロナ前と今とで大きく変わったところはない。料金やサービス、営業時間も従来通り昼の12時オープンで夜は0時まで。基本的に飲み物などは出しておらず、別料金の缶チューハイや缶ビールが置いてある。ただし緊急事態宣言中は国の要請に従いアルコールの提供はしていない。サービスに関しても、従来と大きく変えているところはないという。

「基本的にサービスは同じですが、今はそれぞれのシートにアルコールが置いてあるので、私はプレイの前にはおしぼりにアルコールを吹き付けて(手と性器を)拭いてあげることだけはやってます。アルコールで拭いたら痛いんじゃないかと思うけど、クレームを言われたことはないかな。

 風俗の常連さんみたいなお客さんから、『ここのお店の(アルコール消毒)は痛くないね』って言われて、それってアルコール成分が低いんじゃないかって思ったけど、もうその辺はあんまり考えないようにしてます」

 店も一応はコロナ対策を行っているが、国や都から厳しく要請・監視されている飲食店などに比べればずさんな部分は否めない。

「コロナ対策ですか? 私は毎日体温を測ってマスクをして、あとはアルコールを持ち歩いてるくらい。普通ですね。お店としてもそれなりで、お客さんが入れ替わるときにボーイさんが席の消毒をしていますけど、そのくらいかな。席の距離を離したり、飲食店みたいにアクリル板の設置もしていません。

 受付には非接触タイプの体温計が置いてあるけど、ちゃんと測ってるのかな? 私たちは店の中で待機しているから受付の様子は見えないんですが、たぶんやってない気がします」

 働く立場としては、ある程度のリスクは見て見ぬふりをして受け入れるしかないのだろう。苦労がしのばれるが、その一方、あえてこの状況下で風俗に遊びに来る客側の感覚はどうなのだろう。

頑なに「俺はマスク外さないんで」というお客さんも

「コロナだからと言って、特に変わったお客さんが増えたってことはないです。他のお客さんが少ないせいか、気に入った女の子をずっと自分の席にいさせようとするおじいちゃんがいるくらい。まあ、リスクがあることは分かっているはずだし、そこはお互い様ってことで。

 意外に多いのは、出張で東京まで来たけど他に行くところがなくて来店したってお客さん。地方だけじゃなく大阪とか京都とかの人も結構います。それと4月に多かったのは高校を卒業したばかりの大学1年生の風俗デビュー組。『ずっと行ってみたかったんです』って初々しかった(笑)」

 コロナ禍ならではの、「マスク」の扱いに独特のこだわりを見せる客もいるという。

写真はイメージ ©️iStock.com

「席についても『俺はマスク外さないんで』と頑なに言い張る人は何人かいます。もちろん構わないんですが、キスもできないし話も弾まないからサービスが大変です。そういえば一人だけ、『コロナが怖いから僕は脱がないよ』って宣言して、マスクどころか自分の服も一切脱がず、本当に30分間、ずっと私を触りまくっただけで帰っていったお客さんもいました」

z