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《幕開けからラストシーンまで》『ボヘミアン・ラプソディ』の登場曲徹底解説! クイーン不朽の名曲と日本との関係とは

2021/06/04
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リヴ・フォーエヴァー  Who Wants To Live Forever

 フレディが医師からAIDSの診断を下されるシーンに流れる曲で、1986年9月にシングル発売されたブライアンの作品。歌詞の「There's no time for us/僕たちには時間がない」から始まって「Who wants to live forever/誰が永遠の生命など望むだろう」で終わる壮絶なまでの叫びが心に響く。また、『AY-OH?』と声をかけられた待合室での伏線を、ラストシーンで見事に回収している。

12thアルバム「カインド・オブ・マジック(1986年6月発表)」に収録

「ライブ・エイド」で流れたあの曲

 ここからは映画の佳境である「ライブ・エイド」での楽曲に注目していこう。劇中の通り、ライブ・エイドで彼らに与えられた時間はわずか20分。彼らは自分たちのヒット曲をその短い時間に集約していった。

「ボヘミアン・ラプソディ」のバラード・パートに続いて演奏された「RADIO GA GA」はドラマーのロジャー・テイラーの作品で1984年1月にシングル発売され、英チャート最高位2位となる大ヒットとなった一曲。当時3歳になるロジャーの息子が、ラジオから鳴る音を「RADIO POO POO!」と言って遊んでいるのを見て、思いついた。ちなみにLADY GAGAの“GAGA”は、クイーン好きの彼女がこの曲名からつけた名前だ。

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 フレディのオーディエンスとのコール&レスポンス「AY-OH」のあと、間髪入れずに演奏されるのが、ギタリストであるブライアン・メイが書いた豪快なハードロック・ナンバー「ハマー・トゥ・フォール」。クイーンのライブでも、ここぞ!というタイミングで演奏される人気ナンバーである。

11thアルバム「ザ・ワークス(1984年2月発表)」に収録