——DJ社長は、「文春オンライン」の取材に対し、かなり不利な専属契約を結んでいたとも明かしています。契約書を拝見したところ、「本契約終了後3年間、日本国内又は国外を問わず、乙(注:DJ社長)は以下の行為を行わない」として、DJ社長が他の芸能事務所に所属したり個人事務所を設立することを禁じる内容でした。3年間の競業避止義務というのは、一般的に考えてかなり長いと思われます。
H氏 それについて考えたことはなかったですね。彼らが売れた土台を作ったのはこの会社だから、ある程度の縛りは設けて良いと思っていました。3年が長いかどうかは、ほかを見たことがないのでわかりません。
◆
スーツケースに詰め込まれた5000万円をH氏が…
DJ社長の主張に対して、大きく齟齬があった4000万円の使途不明金と解散ライブ開催の経緯について、再度DJ社長側に事実確認を行った。すると、DJ社長は幕張メッセのライブ後に撮影されたという写真を見せながらこう説明した。
「このスーツケースには約5000万円が詰め込まれています。日付を見てもらえばわかるように、全て幕張の物販の売上です。物販の責任者からも『大金なのでどこかに預けましょう』と言われていたのに、H氏は『大丈夫、大丈夫』と笑いながら自分で抱えて持ち帰りました。思えば、このときから僕たちはH氏に違和感を持ち出したのかもしれません。
『ミネルヴァ』の発売は2019年11月で幕張メッセのライブから1年もあとの話です。2018年の時点で仕入れに現金が必要だったわけがない。『4000万円も期ずれだったが計上した』というのも、僕たちがH氏に使途不明金の指摘をしたあとなんですよ。
解散ライブは、解任される前に僕が『レペゼン地球』のリーダーかつ代表取締役として判断したことです。H氏が知らされなかったのは、ただ彼がみんなから信用されていなかったからにすぎません」
◆
異なる両者の主張。会計処理の見解の相違や解散に至るまでのお互いの心証の相違など、対立は深まるばかりだ。今回の騒動について、弁護士はどのような見解を持つのだろうか。(#3に続く)
文藝春秋が提供する有料記事は「Yahoo!ニュース」「週刊文春デジタル」「LINE NEWS」でお読みいただけます。
※アカウントの登録や購入についてのご質問は、各サイトのお問い合わせ窓口にご連絡ください。