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「勉強中に包丁の刃先を母に」 「夜中のベランダで『虐待です!』と叫び声を…」 加熱する中学受験、“教育虐待”に悩む母たちの“叫び”

「勉強中に包丁の刃先を母に」 「夜中のベランダで『虐待です!』と叫び声を…」 加熱する中学受験、“教育虐待”に悩む母たちの“叫び”

2021/06/11

「勉強して中途半端な学校」と「のびのび通える学校」

 今回、話を聞かせてくれたもう一人の教育熱心な母親は、最近、子どもの進路を大きく方向転換した。

「私も、ほかのママたちと一緒で、やっぱり娘が塾に入ってからは怒ってばかりいました。でも、怒鳴り続けるうちに気づいたんです。このまま親子関係がどんどん悪化してまで勉強させて中途半端な学校にいかせるのと、親子がいつも仲良く、娘がのびのび楽しそうに通える学校に行くのと、どっちがいいかって。それで思い切って大手の進学塾から個別指導塾に変えて、娘は大好きなダンスができる部活動が盛んな中学校を目指すことにしました。この境地に至るまで、本当に葛藤したし、何度も何度もパパと話し合いました」

©️iStock.com 写真はイメージです

 娘の受験まであと2年半。どうせなら、いつか今を振り返ったとき、「あのとき挑戦してよかった」と、娘にとっていい思い出になっていてほしい。それにはきっと私が親として成長し、いかに娘を尊重できるかが鍵なんだろう。頭ではわかっているのだけど。

「勉強中に包丁の刃先を母に」 「夜中のベランダで『虐待です!』と叫び声を…」 加熱する中学受験、“教育虐待”に悩む母たちの“叫び”

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