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2021/06/11

genre : ニュース, 社会

 女性宮家が創設される場合、その夫は櫻井氏が述べたように皇族の身分になるのかどうか議論がなされておらず不明だが、皇室の戸籍に当たる皇統譜に夫として名前を記載するとなれば、皇族の身分となることになるだろう。

皇居全景 ©文藝春秋

 同居する宮邸も故桂宮さまが住んでいた宮内庁分庁舎や上皇・上皇后両陛下の転居後の高輪皇族邸などが使用されることになる。

 また、宮内庁職員数人が宮家職員として配置される。皇族の配偶者「皇配」として皇族費から手当も支払われるため、民間企業などで働くわけにはいかず、公務に専念せねばならない。眞子さまと小室さんのご結婚までに女性宮家制度の確立は間に合うとは思えないが、もし間に合った場合、米国の司法試験に合格しても何の意味もなくなるというわけだ。前出の宮内庁関係者が語る。

秋篠宮は2018年の会見で、「多くの人がそのことを納得し喜んでくれる状況、そういう状況にならなければ、私たちはいわゆる婚約にあたる納采の儀というのを行うことはできません」と発言 ©JMPA

結婚後も皇室に残って「潜在的な継承候補者」に?

「今回の意見聴取の中で、元朝日新聞宮内庁担当記者でジャーナリストの岩井克己氏は『女性宮家』とは別に『内親王』が結婚後も皇室に残って潜在的な継承候補者となる案を示しました。内親王とは天皇の娘や先帝の孫娘などを意味します。現在は愛子さまと眞子さま、その妹の佳子さまのお三方がいらっしゃいます。ほかに未婚の女性皇族は故寬仁さまの長女・三笠宮彬子さまと次女の瑶子さま、故高円宮さまの長女・承子さまのお三方がおられますが、ご身分は『女王』です。

佳子内親王も今年12月で27歳に 宮内庁提供

 また、京都産業大学の所功名誉教授は男系男子を優先としつつも、一代限りで男系女子まで認めることは必要とした上で『愛子さまが結婚されても皇室にとどまり、ご両親を支えられるようにする必要がある』との意見を述べています。いずれも愛子さまを念頭に、ご結婚後も男系女子の天皇候補として皇室に籍を残せるようにすべきと受け取れるものです。

 皇統譜に名前を残したまま夫婦として別に戸籍を持つことになると、二重戸籍となってしまいますが、皇統譜は特殊なものだけに上皇陛下の退位を認めた特例法の前例に倣って『特例』として認めてもいいはずです。ゴルフの全米女子オープン選手権で優勝した笹生優花選手が日本とフィリピンの国籍を持っていることで話題となった二重国籍は、広い意味で国をまたいだ二重戸籍の状態ともいえるでしょう。決して不可能な制度設計ではないのです。