1ページ目から読む
4/4ページ目
東京五輪の中止を言い出すのではないか
日本一の市場の移転ともなれば、巨額のお金が動きます。計画変更となれば、シビアな利害調整が必要になります。それは彼女のいちばん苦手とするところで、常に避けてきたことでした。GoTo停止の決断を期待する声は、彼女の本質を知らないから起こるのであって、彼女にそんな決断はできません。ましてや自分の最大の庇護者である自民党の二階幹事長が推進するGoToキャンペーンです。自分に不利益となるようなことをするわけがないのです。
いま、東京五輪の中止を彼女が言い出すのではないか、とみる向きがあります。蓮舫参議院議員までが、「主催都市である東京都の小池知事が突然中止を言い出すということはないですね」と嫌味を込めて菅首相にくぎを刺しました。
◆
石井妙子氏は、「彼女には、泥をかぶる覚悟はない。『決められない知事』です。だから五輪は『絶対に成功させる』とも、『中止も視野に』とも言わずにきた。ずっと様子を見ていたのです」と続けます。小池都知事が五輪中止に向けて動くとすれば、どのようなタイミングになるのか。「小池百合子『女帝』の最後の切り札――遊びのようなコロナ対策の果てに」の全文は、「文藝春秋」2021年7月号と「文藝春秋 電子版」に掲載されています。
この記事の全文は「文藝春秋 電子版」で購読できます
小池百合子「女帝」の最後の切り札
出典元
【文藝春秋 目次】「空襲」「敗戦」「父の死」「夢」を鮮烈に綴った76年前の日記発見 田辺聖子「十八歳の日の記録」/<総力特集>東京五輪と日本人/バッハIOC会長の正体
2021年7月号
2021年6月10日 発売
定価980円(税込)