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「撮影の1日、千鳥は4分の1ぐらい寝てる」『いろはに千鳥』制作陣が語る「8本撮り上等!!」の‟裏事情”

「いろはに千鳥」インタビュー#1

2021/06/29
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出口 テレ玉は地方局の中でも系列に属さない独立局で、番組制作に多くの予算を割くことができません。1日4本程度のまとめ撮りは当たり前で、『いろはに千鳥』でも千鳥さんのスケジュールを確保できた日に、撮れるだけ撮ろうという感じになったんだと思います。ちょうど千鳥さんがレギュラー出演していた『ピカルの定理』(フジテレビ系)が終了した後だったので、番組をスタートさせるタイミングがよかったんでしょうね。

「撮れるだけ撮ろうという感じになった」と話す出口雅史さん(左)、馬場省吾さん(右)

4本目あたりから「しんどい」と言う

――1日8本撮りのときはどういったタイムスケジュールなのか、気になります。

岩津 ざっくりですが、スタッフは朝6時集合で、千鳥さんは朝7時集合。それから25時ぐらいまで埼玉で撮影をして、26時に東京に戻ってきて解散。ロケ場所にもよりますが1本分の撮影はだいたい1時間確保してあって、移動に1時間、ロケ先のみなさんとの打ち合わせなどで1時間という感じですね。だから千鳥さんは1時間撮影して2時間休憩というようなサイクルになってます。ただ、最初から8本分の8ネタ(8つのロケ先)を仕込んでいるわけじゃなくて、だいたいは6ネタ仕込んでおいて、ハネた企画を前後編の2本分に分けるなどして、8本分にしています。

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馬場 普通のロケ番組はクルーが2チームあって、撮影中に別班が前のりしてロケ先との段取りや出演者との打ち合わせを済ませておくものなんです。でも『いろはに千鳥』は予算が少なくて1チームしかない。だから、千鳥さんもよく言ってますが、この番組は待ち時間がやたら長くなる。休憩中の千鳥さんはだいたいマイクロバスの中でスマホしてるか寝てるかなので、1日の4分の1ぐらいは寝てるんじゃないですかね。

――1本目ではないのに千鳥の二人が寝起きのような顔をしている回が多々あったのは、そういった事情なのですね。

岩津 まあ拘束時間が長いから、過酷は過酷ですよね。千鳥さんは1本目の撮影では寝起きでテンション低めです。2、3本目は普通のテンションになってますが、4本目あたりから「しんどい」と言いはじめますね(笑)。

馬場 でもラスト1、2本あたりは逆に変なロケズハイに入ったり! ラストスパートっていうのもあるだろうし、最後の撮影はご褒美的に酒を飲む企画にしていたりするので(笑)。

ななまがりがV振り千本ノックで披露するネタは…

――大悟さんは、番組ロケに2回ほど大遅刻されています。

出口 スケジュールがずれてしまって、その日の最後のほうに予定していたロケ先に行けずに、別日に再調整ということもあったと思いますよ。ただ、千鳥さんの人気が急上昇して、8本撮りするこの番組が認知されてきたことで、仕方がないなと思ってもらえるようになったのかも(笑)。ロケ先のみなさんの寛大さに感謝するとともに、千鳥さんの力は絶大だなと感服します。