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「おまえに追い出された」「妻として内助の功が足らない」 アメリカで教育を受けた“リベラル夫”が2歳の子にとった“態度”

『子どもを連れて、逃げました。』より#2

2021/06/21
note

お父さんと「全然会いたいと思わない」と話す子ども

―彼は「子どもに会いたい」と言ってこないんですか?

 一度もない。むしろ、電話してもガチャ切りされるぐらいです。今や何の興味もないみたい。だから親権問題とか、残念ながら私は個人的にはまったく悩んだことがないし、彼から面会交流したいという要望すら一切ないんですよね。おそらく自分の子どもに対して愛情もないんだと思います。というか、ないとしか思えないです。親子の縁は、実質的には切れてしまってます。

©iStock.com

―離婚を経て、いま彼に対してどう思いますか?

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 不安感が募る妊娠中とか、子どもを産んだ直後の狂乱状態とかの大変な時期に、元夫を支えることは無理でした。だからその頃、「もうあなたとはやっていけない」と強く言って、彼をはじいてしまった。その点は後悔しているし、申し訳ないという気持ちが残っています。とはいえ、再婚すべく話し合いたいとは思わないですけどね。それとは別に、離婚後も、元夫と定期的に子どもを会わせたり、元夫としての彼との関係を築いたりということはしたかった。

―子どもに会わず、彼は何をしてるんですか?

 風のうわさによると、私と別れた後、結婚し、また離婚したみたいなんです。だからバツ3か4なのかな。前妻に加え、私のことも「妻からDVを受けた」って、付き合う女性たちに言ってるんでしょう。

―お子さんはお父さんに会いたがりますか? また小松さんが、お父さんのことをお子さんに伝えることはあるんですか?

 子どもはいま9歳で、「全然会いたいと思わない」って言ってます。もうちょっと成長して10代の後半とか20代とかになって、ちゃんと父親と話がしてみたいってことで本人がアプローチしたとしても私は止めません。そのとき子どもには「あなたに会ったら、パパは間違いなく涙を流すと思う。『パパは、ずっと会いたいと思ってた』って間違いなく言うから。だけど、それは演技だから」とは言っておくつもりです。そうじゃないと、騙されちゃいますから。

子どもを連れて、逃げました。

西牟田靖

晶文社

2020年11月27日 発売

「おまえに追い出された」「妻として内助の功が足らない」 アメリカで教育を受けた“リベラル夫”が2歳の子にとった“態度”

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