昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2021/06/27

2度目の電話で、当選番号の情報料金を提示

 そこで、私は売り場に行き、業者の言う番号を5口分買ってみた。そして家に戻り、その夜に行われるネットのライブ中継で、抽選会の様子を見守ったが、すべてハズレた。何とも役に立たない情報である。

 翌日、私が業者へ電話をすると、男は平然とこう言った。

「あなた様にはID費用として1000円を振り込んでいただきます」

 無料会員であるはずなのに、金を請求するとは。本当はここで言い争いをしてもよかったが、これでは業者の手の内がわからないので、「わかりました」と言って、1000円を振り込んだ。

 入金後、再び男から電話がかかってきた。

「実は、以前にお話しした公益情報(当せん番号)への参加者募集を行うことになりました」

 そして、具体的な公益情報の入手方法を説明してくる。業者はひと通りの説明を終えると「今回、ご提供できる公益情報は3等(6個の数字のうち5個が一致:理論上の当せん金額は約50万円)の当せん番号で、500万円が当たります」と言い、情報料金として、150万円を払ってほしいと言ってきた。

写真はイメージです ©iStock.com

「守秘義務」「情報漏洩」の言葉で、周囲への相談を遮断

 あまりの高額に私が「無理だ」と言うものの、男は言葉を続ける。

「ただし、あなたがこの情報を受け取れるとは限りません。まず参加の申し込みをしてもらい、審査に合格したうえでの情報提供になります。万が一、情報漏えいがあると問題になるので、あなたが秘密を守れる人かどうかを確かめなければなりません。これから、申込書を送りますので、すぐに返送してください」

 メールで送られてきた参加申込書には、「いかなる手段においても第三者に開示しない」といった文言があり、情報内容をネットやマスコミなどに流さないことを約束させ、誓約を破った場合「損害賠償を請求されても異議なく支払うものとする」と書かれている。

 盗っ人猛々しいとはこのこと。これは申込書に名を借りた、口止め書類である。ロト6サギのような情報系サギでは、守秘義務、情報漏えいなどの言葉で、周りへ相談するのを遮断しようとしてくる。

 実際に、勧誘を受けた人が守秘義務などの約束をさせられて、誰にも相談できない状態に追い込まれ、繰り返し金を請求されている。被害者は、みな第三者に相談してはいけないと思い込まされていたのだ。

z