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 そしてこれが無垢板の床となると、さらにピンキリです。安ければ7000円で節だらけの杉や松の床板がありますが、無節となると数万円の世界。さらに銘木へと世界は広がり、お大尽の邸宅やお寺の本堂なんかの床には厚さが3センチを超える桧や栗、ウォールナットなんかが使われています。

 凄いですよ、分厚い無節の無垢板の質感は。こんど法事でお金のありそうなお寺に行った時は、チェックしてみてください。ちなみに我が家。最初、床板専門店で見た一坪1万6000円の松板に一目惚れした私だったのですが、予算の都合で一部屋分しか買えず、他の部屋や廊下は一坪3000円の合板と7000円の杉板を場所によって使い分けています。

無垢板の床は気持ちが良い。床張り工事後にエゴマ油を塗る妻と娘。

「家の材料価格」エピソード4:薪ストーブは煙突の方が高い

 我が家の居間には夢の薪ストーブがデーンと鎮座しております。薪ストーブは家をセルフビルドしようと思った時から導入しようと決めておりました。この薪ストーブ、想像通り結構高いです。我が家のは国産品ですが1台30万円します。外国の有名メーカー品ならもっと高いものも少なくないでしょう。

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 ところが薪ストーブ屋さんに初めて相談に行ってびっくりしました。薪ストーブ導入工事費の総額ではストーブ本体が一番安いんです。ストーブ導入工事には他に炉台(薪ストーブを置く場所)の工事費や煙突部品代、煙突工事費がかかってきます。これらが非常に高価なのです。

 まあセルフビルドなのだから炉台と煙突の設置は自分でやるつもりでしたが、煙突部品の価格を聞いてぶっ飛びました。1mが1本で3万円くらいするのです!

自作の炉台に薪ストーブを設置する筆者。ストーブの重量は200kgを超える。

 当然、1mだけでは仕方がありません。我が家は幸いにも平屋だったので、ストーブ天板から屋根の上まで5mくらいですみますが、もし2階建なら煙突の長さは10m以上になるでしょう。これに煙突トップやら屋根抜けのためのパーツ、固定用部品を合わせると部品代だけでストーブより高額になるのです。

 もちろんこれには訳があります。ホームセンターで売っているステンレスの単筒の煙突なら格安ですが、屋根裏の見えないところで火事になることが非常に多いのだとか。薪ストーブの煙突というのは、想像をはるかに超えて熱くなるのです。また単筒では煤が冷えて詰まりやすく、これも煙道火災の原因に。そんなわけで専用の煙突は断熱二重仕様となり、高額になってしまうのです。ただ、ここをケチりすぎると火災が怖いので、薪ストーブの導入を考えている方は本当に注意してくださいね。

 こちらは我が家では、ネット通販で格安の二重煙突を探し、なんとかパーツ代を10万円程度に抑えました。ちなみに炉台は、近所の石材屋の親父さんにもらった石で無料で手作り。私の田舎暮らしはネット通販と近所の人の協力で成り立っています。