我が家の工事総額は560万円。完成後、地元の施工会社にお願いして、プロが施工した場合の価格を算出してもらいました。設計から引き渡しまでその会社に依頼したとして2000万~2500万円だろうとのこと。もちろん施工の丁寧さは段違いですが、差額1500万~2000万円くらい安く済んだ計算になります。
ここで大切なのは「安くなってる大金=プロの人件費」だということです。そして、この金額の分だけ、素人が工作をした稚拙さが出てくるということ。住み始めた後、それを納得できるかどうかなのですが、ここで自分だけでなく家族全員のコンセンサスをとってないと、あとあと文句を言われ続けることになりますのでご注意を。
さて、560万円というその工事総額。どうしても素人では難しくプロに依頼したものを除けば、残りはほぼ全て材料費ということになります。家の材料って意外と安いなって思いませんか?
実際、自分で材料を発注していて、これってこんな値段だったのかって驚いたものも多いです。そんな「家の材料価格」で面白かったエピソードをいくつか挙げてみましょう。
「家の材料価格」エピソード1:家の骨組みはかなり安い
我が家を建て始めた2010年ごろ、杉の柱が1本2800円で桧(ヒノキ)の柱は1本3800円でした。その差はわずか1000円。30坪の平屋で柱の数は大体70本くらいなので、杉柱だと総額は19万6000円。桧柱だと26万6000円。差額は7万円となります。家一軒の柱の値段がこれですよ! 安くないですか?
それに桧の柱って聞くと超高級なイメージですが、杉と桧でそこまで大きな差があるわけではないのです。
木造で家を建てるには、他にも土台や梁桁などの太い材木や、間柱や垂木、根太など下地材となる細い材木、合板や無垢板などなど、大量の材木が必要となります。しかし家全体の材料費の中で「木」が占める割合は20~30%くらい。これを高いとみるか安いとみるかは人によるでしょうが、私は本当に安いなーと思いました。
現在、北米産を中心に輸入木材の価格が高騰し、建築業界ではウッドショックが叫ばれていて、国産材の価格もずいぶん上がってきていると聞きます。それでも材木の価格はまだまだ安いと思います。
いや、山で立ち木を伐倒するシーンを何度も撮影しましたが、あれは大変な作業ですよ。倒れる瞬間なんて、私などはいつも逃げ腰です……。