反抗期には近寄らず、離れすぎず
反抗期の子どもたちって、難しいですよね。私がいろいろな生徒と話をしてきて感じることは、ほどよい距離感でいることの大切さです。反抗期って、いわばものすごくワガママなところがあって、「近寄らないで。でも、離れすぎないで」という時期なんです。
「うるさい!」とか言われちゃうと、保護者側も心が折れそうになると思うんですが、子どもたちもある程度、自分が悪いことはわかっています。ただ、自分で感情がうまくコントロールできなくて、そういう態度をとってしまうことになる。
でも、それで本当に放っておいたら「親に失望された」「突き放された」となって、ますます関係がこじれてしまうことがあります。
私は、「何かあったら頼ってね」というのがよい立ち位置ではないかと思っています。直接その言葉を伝えなくても、立ち位置としては常に崩さないでいてほしいんです。「普段は無理に近寄らないけど、何かあれば言ってね」というスタンス。
これが、この時期の子どもたちにとっては安心感につながると思います。
私が塾講師の頃は、三者面談ではなく二者面談にこだわってやっていました。手間は2倍かかるのですが、生徒本人と2人だけで話し、保護者の方もまた別で話をすると、見えてくるものがとても多いからです。
反抗期の子どもたちって、いつもは普通なのに、親の前に行く瞬間に顔つきが変わるんですね。お父さんお母さんも、子どもを入れた三者面談にすると、ほぼ100%、「勉強しなくて」とか「スマホばかり見て」と、本人の前でグチを言います。
でも1対1でお父さんお母さんと話すと、みなさんグチもありますが、すごく子どもたちのことをよく考えていて、「何かしてあげたいけど、何をしたらいいかわからない」と相談されたりするんです。