新型コロナウイルスショックが大学生活を直撃している。特に2020年度はオンライン講義が中心となった大学も多く、学業やサークルなどの活動も含めて、2019年度までとは異なる大学生活となってしまった。

 就職戦線の求人倍率や内定率を冷静にみると、実はリーマンショック直後ほどは落ちていないので、「就職氷河期再来」というのはやや誇大な表現である。ただ、売り手市場から一変したのは間違いない。

東京大学 ⒸiStock.com

 このような状況下で、学生たちはどのようにして就職活動を乗り切ろうとしているのか。大学生協で売れている就活対策本から読み解いてみよう。

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 多くの読者が注目するであろう、東大・京大、早慶という国公立、私立のトップ校での売れ行きを確認した。2021年4月に各大学の生協で売れた書籍ベストテンは次のようになっていた。

東京大学

1位
学振申請書の書き方とコツ
大上雅史/講談社/2500円

2位
スマホ脳
アンデシュ・ハンセン/新潮社/980円

3位
実力も運のうち 能力主義は正義か?
マイケル・サンデル/早川書房/2200円

4位
東大生が書いた問題を解く力を鍛えるケース問題ノート
東大ケーススタディ研究会/東洋経済新報社/1500円

5位
TOEFLテスト英単語3800
神部孝/旺文社/2300円

6位
「会社四季報」業界地図 2021年版
東洋経済新報社/東洋経済新報社/1300円

7位
独学大全
読書猿/ダイヤモンド社/2800円

8位
文部科学省
青木栄一/中央公論新社/900円

9位
52ヘルツのクジラたち
町田そのこ/中央公論新社/1600円

10位
民主主義とは何か
宇野重規/講談社/940円

京都大学

1位
人新世の「資本論」
斎藤幸平/集英社/1020円

2位
問いの立て方
宮野公樹/筑摩書房/780円

3位
推し、燃ゆ
宇佐見りん/河出書房新社/1400円

4位
学術書を読む
鈴木哲也/京都大学学術出版会/1500円

5位
思考の整理学
外山滋比古/筑摩書房/520円

6位
学振申請書の書き方とコツ
大上雅史/講談社/2500円

6位
スマホ脳
アンデシュ・ハンセン/新潮社/980円

6位
実力も運のうち 能力主義は正義か?
マイケル・サンデル/早川書房/2200円

9位
戦後政治史
石川真澄、山口二郎/岩波書店/1040円

10位
文部科学省
青木栄一/中央公論新社/900円