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――…めちゃくちゃ才能があったと。

蛙野 いやいや! 僕の場合、緊張はしましたけど、撮影が始まると体勢の関係で目の前にずっとカメラマンのおじさんのお尻がドアップであったんです(笑)。それで視界が無くなったのが良かったんだと思います。あれがひらけた場所で、周りが全部見えていたら、もしかしたらダメだったかもしれないですね。

蛙野エレファンテ著『AV男優はじめました』より ©新潮社

 あと、そもそも撮影現場って基本的に怖い人が少ない。バーッと指示がくることもあるんですけど、怒鳴ったり怒ったりして委縮させちゃうと、勃たなくなっちゃうんで基本、みんな優しいんです。全部撮影が終わった後の反省会は怖かったりするんですけどね。だから、そういう雰囲気もあって続けられた感じです。

カメラにきれいに映ってかつエロく、しかも面白い「おっぱいの揉み方」とは?

――男優さんにも「演技指導」みたいなものがあるんですか?

蛙野 最初の撮影ではほとんどなかったですね。「もしイケなかったらイケないで良いです」というくらいです。「疑似精液とかもありますし、ダメならダメで」と。「あれをやれ」とか「これはダメだ」と言われるようになるのは、やっぱり経験を積んで、実際に女優さんと絡みをするようになってからです。

 

 印象に残っているのは、おっぱいの揉み方ですね。普通に揉みたいじゃないですか。でも、それだとカメラに良いところが映らないし、見ていて面白くないんです。カメラにきれいに映ってかつエロく、しかも面白くみたいな。ずっと揉んでいるだけって5分も見ていれば飽きるじゃないですか。でも、それで尺を10分持たせないといけない。だから、震わせたりとか、離したりとかいろんなことをやるんですけど、そんなこと普通したことないですよね(笑)。だからバリエーションがすぐ尽きるんです。結局、同じことを何回も繰り返しちゃうんで、「それじゃつまらん!」とかよく言われました。他のAVを見て研究するしかないんですけど…。

――どのくらいの時間、どんな動きをするかとかは事前にいわれるんですか?

蛙野 そうですね。台本に「このシーンは15分なので、25分撮ります」とかかいてあります。だから、撮影前には「何とか持たせないとなぁ」とか考えますよ。時計も置いてあるので、それを見ながら「あ、5分経ったな」とか思ったら動きを変えたりして。

――めちゃくちゃ冷静になっちゃいそうな気もしますが…。

蛙野 まぁでも、普段のセックスでも男ってどこかしら冷静な部分があるじゃないですか。テレビがついていたら、テレビの音が聞こえたりとか。その延長上だと思います。いやらしい気持ちがあっても、半分は冷静で。

――プロっぽい発言です。