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警察は「しょうもない人たちが、ただただ頑張っている」

 それを聞いて強く思ったのが、「警察なんてしょうもない人たちが、ただただ毎日、一生懸命にやっているだけなんだよ!」ということだったんです。でも、その場では上手く答えられなくて。じゃあ「そういうことを一番、効果的に伝えられるのは何だろう?」と考えた時に、それが漫画だと思ったのでスパッと警察は辞めました。

泰さんは「警察ってしょうもない人たちが頑張っている」ことを伝えたいという ©泰三子/講談社

――急な方向転換ですが、躊躇はなかったですか?

 それがあんまりなかったんですよね。警察官としてそういうことをやろうとすると、警部補、警部と昇進していかないといけない。そうなると時間もかかるし、やりたいことがやりきれないなと思って。「それなら独立するしかないな…」と考えたんです。

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――なるほど…! ちなみに元警察官として、作品を描く上で大事にしていることはありますか?

 迷惑をかける人が出ないようにするというか。特定の職業だったり、身分だったり、そういう人を攻撃するような内容になっていないかはすごく考えるようにしています。

※写真はイメージです ©iStock.com

警察を辞めてでも、読者に伝えたい想いとは…

――警察をメインテーマにした話だと、どうしても“犯人”が出てくるので、そのあたりのさじ加減は難しいですよね。

 そうなんです。性犯罪とか、触れにくい事件も結構描いているんですけど、それはやっぱりコメディを書きたいと思って警察を辞めたわけではないからで。例えば多くの人の「なんで警察は性犯罪が起きた時に、被害者に嫌な思いをさせてまで詳しく聴取をしないといけないのか?」という疑問に対して「こういう理由があって、申し訳ないけれど聞く必要がありますよ」ということを、もっと知らせることができれば…と思うからなんです。

 逆に言うとそういうセンシティブな話を描くときは、「これで炎上して、ここから先が描けなくなってもいい」というくらいの思いで描いていますね。「後悔はしない」と自分に言い聞かせながら。

――逆に読者の方にはどんなふうに読んでほしいですか?

 やっぱり寝ころびながら、気楽に読んでほしいですね。でも、飽きられないためには少し読者にとってのストレスもかける必要があると思っています。なので、緩急はしっかりつけながら、頑張って描き続けたいですね!

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